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【タイヤ脱落事故・いまだ意識戻らぬ女児】違法改造&無保険で事故を起こした被告らに"執行猶予付き判決"と"罰金20万"・・・父親「娘は殺されたも同然。納得できるはずがない」<札幌地裁>

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■「娘は殺されたも同然」いまも意識が戻らない女児

違法な改造車からタイヤが脱落し女児を直撃…

違法な改造車からタイヤが脱落し女児を直撃…

 2023年11月、札幌市西区の住宅街で起きた衝撃的な事故。走行中の軽乗用車から外れたタイヤが、歩道を歩いていた4歳の女の子に直撃――少女はいまだに意識が戻らない。

■「猶予付き判決」と「罰金」が…

 若本被告(左)と田中被告

若本被告(左)と田中被告

 この事故で過失運転致傷などの罪に問われていた若本豊嗣被告(51)に対し、札幌地裁は4月24日、懲役3年・執行猶予5年の判決を言い渡した。

 札幌地裁の廷内の様子

札幌地裁の廷内の様子

 一方、事故車の所有者で、若本被告とともに違法改造を行っていた田中正満被告(51)は、罰金20万円の判決となった。

 判決を出した渡辺史朗裁判長(札幌地裁)

判決を出した渡辺史朗裁判長(札幌地裁)

 渡辺史朗裁判長は、改造について「事故の危険性を高める悪質なものである」と厳しく指摘。そのうえで若本被告に対しては、「反省の態度が見られ、運転しないと誓っていること」などを理由に、執行猶予をつける判断をした。

■遺族「判決は納得できるはずがない」

 事故にあった女子の父親

事故にあった女子の父親

 だが、この判決を受け止める遺族の心情は、複雑だ。女の子の父親は、「娘は殺されたも同然。納得できるはずがない。被害者側の言い分が裁判に反映されているか疑問を感じる」と語った。

ワイドトレッドスペーサーが装着されていた

ワイドトレッドスペーサーが装着されていた

 父親は車の所有者である田中被告にも若本被告と同様、過失運転致傷の罪を適用すべきだとして、23日付で検察審査会に申し立てを行っている。

■春を迎えて相次ぐ“タイヤ脱落事故”

この時期はタイヤ脱落事故が増えるので要注意

この時期はタイヤ脱落事故が増えるので要注意

 この悲惨な事故のあとも、タイヤが脱落する事故は後を絶たない。


 4月20日には小樽市で走行中の車の左後輪が外れ、200メートルも転がっていった。さらに22日には名寄市で左前輪タイヤが脱落し、建物や駐車車両に衝突した。どちらもドライバー自身がタイヤ交換を行った直後の出来事だった。

■悲惨な事故を防ぐためにできることは

タイヤの異常を早めにキャッチ

タイヤの異常を早めにキャッチ

 夏タイヤへの交換シーズンを迎え、北海道警は事故防止のため以下の点検を呼びかけている。


 〇タイヤの表面に傷やひび割れがないか

 〇空気圧が適切かどうか

 〇ナットにゆるみがないか

 〇走行中に違和感や異音がないか(感じたらすぐに停止し点検を)


 たった一つの確認不足が、命を奪う事態にもつながる。タイヤ交換後の“ひと手間”が、尊い命を守ることになる――そんな教訓が今、あらためて問われている。



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