【タイヤ脱落事故・いまだ意識戻らぬ女児】違法改造&無保険で事故を起こした被告らに"執行猶予付き判決"と"罰金20万"・・・父親「娘は殺されたも同然。納得できるはずがない」<札幌地裁>
■「娘は殺されたも同然」いまも意識が戻らない女児
2023年11月、札幌市西区の住宅街で起きた衝撃的な事故。走行中の軽乗用車から外れたタイヤが、歩道を歩いていた4歳の女の子に直撃――少女はいまだに意識が戻らない。
渡辺史朗裁判長は、改造について「事故の危険性を高める悪質なものである」と厳しく指摘。そのうえで若本被告に対しては、「反省の態度が見られ、運転しないと誓っていること」などを理由に、執行猶予をつける判断をした。
■遺族「判決は納得できるはずがない」
だが、この判決を受け止める遺族の心情は、複雑だ。女の子の父親は、「娘は殺されたも同然。納得できるはずがない。被害者側の言い分が裁判に反映されているか疑問を感じる」と語った。
■春を迎えて相次ぐ“タイヤ脱落事故”
この悲惨な事故のあとも、タイヤが脱落する事故は後を絶たない。
4月20日には小樽市で走行中の車の左後輪が外れ、200メートルも転がっていった。さらに22日には名寄市で左前輪タイヤが脱落し、建物や駐車車両に衝突した。どちらもドライバー自身がタイヤ交換を行った直後の出来事だった。
■悲惨な事故を防ぐためにできることは
夏タイヤへの交換シーズンを迎え、北海道警は事故防止のため以下の点検を呼びかけている。
〇タイヤの表面に傷やひび割れがないか
〇空気圧が適切かどうか
〇ナットにゆるみがないか
〇走行中に違和感や異音がないか(感じたらすぐに停止し点検を)
たった一つの確認不足が、命を奪う事態にもつながる。タイヤ交換後の“ひと手間”が、尊い命を守ることになる――そんな教訓が今、あらためて問われている。