4月のダイヤ改正で平日約500便減便へ…札幌エリアの路線バスどうなる?“エスタ跡地の再開発ビル”開業遅れの影響は―北海道札幌市
春から札幌エリアのバスが大幅に減便に。JR札幌駅のバスターミナルの整備も遅れる可能性がある中、地域の交通網をどう維持するか、課題となっている。
【この春ふたたび大幅な減便】4月から札幌エリアなどの路線バスはこう変わる!
「新幹線札幌開業の時期にかかわらず、2034年度の竣工を目指します。旧エスタと同規模の西2丁目を先行して整備し、2030年度の竣工を目指します」(JR北海道 綿貫泰之社長)
3月19日、JR北海道が明らかにしたエスタ跡地の再開発ビルの開業の遅れ。
新幹線の札幌延伸が2038年度以降となる見通しの中での表明だが、気になるのはビル内のバスターミナル。
「先行開業の段階で西2丁目のバスターミナルを有効活用して、できるだけ路上から(バス停を)ビルの中に戻したい。今後、関係者と十分相談しながら検討・調整をしていきたい」(綿貫社長)
路線バス用のターミナルは2030年度に先行開業するものの、都市間バス用は遅れ、2034年度以降になる可能性がある。
それまで、札幌駅周辺に分散する臨時のバス乗り場を続けなければならない。
「不便だけどしょうがない」「遅いと思う。(乗り場が)野ざらしで吹雪の日は本当に困る」(いずれも利用客)
そしてバスをめぐる問題はこの春、「大規模な減便」も。札幌エリアの平日の路線バスは、4月のダイヤ改正であわせて約500便が減便に。
平日440便を減便する「北海道中央バス」は…。
一方、交通網をどう維持していくか、新たな取り組みも。北海道中央バスが4月、廃止する「厚別ふれあい循環線」。JR厚別駅を拠点に地下鉄・新さっぽろ駅などを回る路線で、通院や買い物などで1日400人ほどが利用している。
「絶対必要ですね、我々年寄りには特に。自家用車ないですしね」(週2~3回利用する住民)
「(徒歩でJR厚別駅周辺から)地下鉄新さっぽろ駅まで17~18分かかる。疲れちゃって、もうお買い物する気にもならない。もう本当、私たち死活問題」(週3~4回利用する住民)