〈UHB記者が見た”大船渡市山林火災”〉4000人以上が家に戻れず… 2匹のネコを残し「後ろ髪引かれる思い」 東日本大震災で家を流された男性は服を無料提供「人が喜ぶのが一番」
もちろん、避難したのは人間だけではありません。
「こんな感じで…そら君です。男の子です。車中泊しているんですが、ペットは避難所に連れていけないので、ちょっと疲労どうなるかな」(車で寝泊まりしている男性)
一方で苦渋の決断をした人もいました。
「ネコ2匹残してね。後ろ髪引かれる思いでね」(避難した70代男性)
大船渡市三陸町から避難してきた男性。10年以上、一緒に暮らしてきたネコの「ミケちゃん」と「クロちゃん」を家の外に出してあげることしかできなかったといいます。
「家が燃えて逃げられなかったら本当にかわいそうでしょうがないでしょ。(避難所には)連れて来れないもんね。しょうがないですよね。かわいそうだけどね」(避難した70代男性)
衣料品店とクリーニング店を経営する佐々木政紀さんです。
「避難者の方も結構増えているので。着の身着のままの人が結構多いんですよね」(佐々木さん)
替えの服が一つでも多くなればと、佐々木さんは店で販売している衣料品を避難した人に無料で提供していました。佐々木さんは東日本大震災で家を流された一人です。
「東日本大震災のときは全部流されて何もない状態だった。来た人が喜んで帰ってもらうのが一番だから」(佐々木さん)
大船渡市が津波の被害に遭った東日本大震災からまもなく14年になります。今度は山火事で先の見えない不安の中、地域の人たちは日々を乗り越えています。