わたしは女なのになぜ“おとうと”?―『舎弟』の意味わからなかった被告の訴え「本当のこと話して」…関与否定する内田梨瑚被告に呼びかけ【女子高校生転落殺害】北海道旭川市
北海道旭川市で女子高校生を殺害した罪などに問われている、当時19歳の女の裁判で、3月4日、女への被告人質問が行われた。
【画像一覧】証言拒否しわずか5分で退廷した内田梨瑚被告…裁判の行方は
女は小西優花被告。証言台に立ち、号泣しながら自責の念を語った。
「私は梨瑚さんに命令されてしたこともありますが、私が悪いです。本当に取り返しのつかないことをしてしまいました。いくら謝罪しても許されるべきことだと思っていません」(小西優花 被告)
法廷で一切の証言を拒む内田被告
2024年4月、北海道旭川市で北海道留萌市に住む女子高校生が橋から川に落とされ、殺害された事件。当時19歳の小西被告は内田被告と共謀し女子高校生を車に監禁し、神居古潭のつり橋から川に転落させ殺害した罪などに問われている。
これまでの裁判で小西被告は起訴された内容を認めている。
一方、2025年3月3日の裁判では内田被告が証人として法廷に出たものの、一切の証言を拒んだ。
「同じ内容の裁判が控えているのでここでは話したくありません」(内田被告)
内田被告「小西被告が積極的に…」
当時19歳の小西被告は何をしたのか。検察側は逮捕後の内田被告の供述証書から、主体的に事件に関わっていたことを明らかにしようとした。
「私は旭川でぼこぼこにするつもりだったので、優花に『やっちゃうつもりだよ』と伝えると、『優花もやりたいです』と言ってきました」(内田被告の供述)
さらに、たどり着いた橋の上では欄干に座らされ必死に抵抗する被害者に対しては。
「優花は被害者の足を欄干から放り投げようとして、『梨瑚さん手外してください』『私は足やるんで』といった」(内田被告の供述)
内田被告は小西被告が積極的に事件に関わっていたと話している。
そのうえで、自身は殺害に関わっておらず、橋から立ち去ったあと被害者が落下したと主張していた。
意味はわからないが受け入れた「舎弟」の呼び名
主犯格の内田被告は小西被告を「舎弟」といい続けてきた。2月27日の初公判・弁護側の冒頭陳述で、そのきっかけが明らかにされた。
弁護側によると、小西被告が去年4月、無職になり仕事を探していた。インスタのストーリーで「何か仕事ありませんか?」と投稿した。
いくつか返信がある中で、当時の彼氏が「俺の家政婦」と反応。内田被告が「リコの舎弟」とコメントした。
小西被告は「舎弟」の意味がわからなかった。「わたしは女なのに、なぜ『おとうと』なんだろう」。それが気になったというが、「リコさんの舎弟ならいいかも」とメッセージを送り、受け入れた。