スーパーの棚が空に “コメ不足”その後…価格高騰が続き飲食店では値上げも―専門家は「年明けも上がるが6月ごろから下がる」 調達先の多様化が進み農家から直接買い付けも
2024年の夏、小売店で品薄となったコメ。新米が出てからは解消されましたが、価格は高騰しています。今後どうなるのでしょうか。
2024年8月の全国的なコメ不足。北海道内でも買い求める人の行列ができるほどでした。猛暑の影響で2023年の収穫量が少なかったことなどが原因と言われています。
札幌市白石区の米穀店「こめしん」です。
コメの品薄時には数量限定販売でしたが、新米が出回ってからは通常に戻りました。全国各地の50種類を超えるコメが並びます。しかし、以前と比べてこんな変化が。
「価格が一番変わっている。1.5倍くらいは上がっている」（こめしん 徳山 大介 社長）
1日1400食が出る札幌市役所地下の食堂。年明けから全てのメニューを10円から90円値上げします。
「コメの大幅な値上げで、どうしても値上げせざるを得ない状態になった」（札幌市役所地下食堂 堤 道弘さん）
物価や人件費の上昇に、コメ価格の高騰が追い打ちをかけました。
消費者物価指数の推移を見てみると、食料全体がじわじわと上昇を続ける中、コメ類が一気に上がっているのがわかります。
4年前と比べると4割近く上昇しています。
価格はこの後どうなるのか、農業経済学の専門家は。
「今の値段は競争が過熱気味なので年明け後も上がると思うが、早ければ春ごろから価格が落ち着いて、6月ごろから下がると予想している」（宇都宮大学 小川 真如 助教）
コメ不足をきっかけにした影響は、こんなところにも。
北海道内の特産品のネット販売を行う会社「旭川ガスサービス」です。
コメ不足が落ち着いた秋以降、注文が殺到したというのです。
「ひと月に200件近くの注文があった」（旭川ガスサービス 林 裕邦さん）
価格高騰に伴い2度の値上げをしましたが、販売数は増え続けています。
