中国の禁輸措置で行き場を失った”北海道産ホタテ” 販路開拓に活路が見えてきたのに…ホタテ稚貝が「半数以下」の異常事態 海水温上昇に加え「黒潮」の一部が噴火湾に流入か
「深刻なんて状態じゃない。稚貝が採れなければもうバンザイ。ホタテがなかったらホタテ養殖なんて当然無理という結論に至る」(長万部漁協 高野 勇一代表理事組合長)
長万部漁協によりますと、ホタテは海面水温が26℃以上で死んでしまいますが、8月末でも27℃近くになっていました。
「海洋環境が相当変わってきているのは事実。何か対策あればいいけど、対策のやりようがない」(高野代表理事組合長)
海洋異変と異常気象を研究している、三重大学の立花義裕教授に話を聞くと…。
「水温が高いことと、黒潮の水が入ってきている可能性がある。黒潮が去年から東北地方を北上して、岩手県くらいまで来ている。今まで見たことないくらい異常。さらに今年、北海道の沿岸まで黒潮の水が北上しているので水温が高いが、黒潮の水は、北海道周辺の水と違う。塩分の種類が違う水が北海道の太平洋側、さらに噴火湾に一部入ったかもしれない」(三重大学 立花 義裕教授)