【ヒグマ対ニンゲン】札幌市が新たな対策 市街地近くに"箱わな"設置 アーバンベア駆除へ…増えすぎたクマによる被害を防止 「指定管理鳥獣」に追加され国の交付金でクマの捕獲も可能に
ヒグマによる人の被害を防ぐため、これまでにない対策が取られることになります。
北海道の札幌で円山や藻岩山などのエリアに、箱わなによる駆除が検討されていることが分かりました。
札幌の市街地で、相次ぐクマの出没。近年は、多くのけが人も出ています。
ヒグマによる人の被害を防ぐため、札幌市は2025年度から観光地や住宅地が近い地域に箱わなを設置しヒグマを駆除することを検討しています。
設置されるのは札幌市がヒグマ対策重点エリアとしている三角山、円山、旭山記念公園、藻岩山などが含まれる西区から中央区、南区にまたがるエリアです。
箱わなは、金属製のおりの中に置いた餌でおびき寄せ、クマが入ると扉が閉まる仕組みです。
今回、対策が強化されるエリア内には、人を襲ったり出没を繰り返した個体が今も生息しているとみられます。
ただ、市は、問題となったクマ以外でも駆除することで人の被害を防ぎたいとしています。
今回の方針について、周辺の住民は…
「クマは怖い。クマ出没注意と書いてあったので、ちょっとためらった」(札幌市民)
「人が安心して歩けないなら、どうにか対策してほしい」(札幌市民)
「箱わなは安全に暮らしていくために必要。適切な場所を選定して設置を」(札幌市民)
箱わなを設置する場所は市民に危険が及ばない民有林や農地を検討しています。
市は地域住民に話を聞くなどして準備を進める方針です。
一方、国も4月16日、クマを「指定管理鳥獣」に追加。
捕獲などに国の交付金が使えるようにするなど、クマへの対応は転換点を迎えています。