大人になっても続く親からの"虐待"フラッシュバック…日常生活に深刻な影響が 【虐待サバイバー】「孤立させない」支援 頼れる場所の提供を
親などからの虐待を受け、生き延びてきた「虐待サバイバー」。
大人になって心や体の不調を感じることが少なくありません。
そうしたサバイバーを支える動きが始まっています。
安心して朝を迎えたことはありません。
「完全に布団で体を覆って、触れられないように守る。いつも浅い眠り」(ケイさん 仮名)
養父から性的な虐待を受けていたケイさん。外出するときは必ずイヤホンをします。自分の心を守るためです。
「ほぼ毎日、『胸大きくなったなとか、最近お尻出てきたな』と言って触ってくる。抵抗するんですけど、力が強くて。養父母と歳が近い人たちがやっぱり嫌ですね。気持ち悪くなったり、震えが起きたりします」(ケイさん)
周りの音を遮り動画に没頭することで、気をそらし、フラッシュバックが起こるのを防ぎます。
小学生と中学生の娘2人暮らしています。身体や心の不調で仕事や家事を十分にすることができません。
「ママ休むわ、おやすみ」(ケイさん)
姉妹が家事を担い母親を支えます。
ケイさんには、よく見る夢があります。
「高校のときに仲良かった友達たちがみんな出てきて、そろそろ卒業式だなってみんなでしゃべったり、記念に打ち上げしたり…」(ケイさん)
実際、高校は中退しました。始めたアルバイトの給料は全て養父母が管理していました。
修学旅行のため貯めていたお金にも手をつけられ、行くことはできませんでした。
通いつづける意味が分からなくなりました。