「子どもの背の高さだと…姿が見えない」冬の“通学路”にひそむ危険―人と車の視界さえぎる巨大雪山 交通安全のポイント『死角を理解』 急な飛び出しにも注意
雪道の交通安全をシリーズで取り上げます。
初回は通学路にひそむ危険です。
特に子どもたちの姿が見えにくくなる大きな雪山に注意が必要です。
2024年1月以降、たびたびドカ雪に見舞われる札幌。
保護者から心配の声が…。
「車から子どもの背の高さでは見えないというのがある」「信号や駐車場などから(車が)出てくる可能性があるから、雪で見えないかもしれないので気をつけてと(子どもに)言っている」(いずれも保護者)
取材したこの日、通学路には子どもの背丈を大きく超える約2メートルの大きな雪の山が…。
道路わきに積み上げられ、子どもたちの視界をさえぎります。
この雪山、反対側から見ると歩道を歩く子どもたちの姿はほとんど見えません。
「雪で視界が悪くなり車の出入りがある場所は気を付けてと言っている」「(自分が運転する時)子どもが急に飛び出すことがある。よく見てから出るようにしている」(いずれも保護者)
車を運転する側も、悩ましいこの雪山。
交通安全のためにどんなことに注意をするべきなのでしょうか。
雪道の事故防止に詳しい、ウインターライフ推進協議会の永田泰浩さんです。
まずポイントにあげたのが「雪山の死角を理解する」ことです。
「子ども目線でここまで来ても車が見えない」(ウインターライフ推進協議会 永田泰浩さん)
身長約120センチの子どもの目線では周りの様子が見えません。
「ここで右折車がいたらギリギリ渡っている途中で車に気づく。車から見てもここまで来ないと子どもがいるか見えない状況」(永田さん)
続いてのポイントは、雪道での「子どもの飛び出し」。
「友達と一緒に歩いて夢中になっていると道路が危ないところだと忘れてしまう。陰から出ると全く見えないところから突然、子どもが飛び出してくるので、事故につながる」
さらに気温上昇で緩んだ雪道でもドライバーが注意するべきポイントがあるといいます。
「(雪解けで)ザクザクの道は車がお尻を降りながら走る時がある。制御が難しい状況」
そして、通学路を歩く子どもたちにも。
「交差点の手前で信号で待つときは、なるべく内側で。車道から離れた位置で待ってほしい」
雪で多くの危険がひそむ冬の通学路。
ドライバーも子どもの目線になって交通安全を心掛けましょう。