“真冬”に発生した能登半島地震 “寒さ”への備え 札幌市の場合は…専門家が警鐘 北海道では備蓄が1週間分必要 そのワケは?
能登半島地震は真冬の夕方に発生し、停電などでライフラインが寸断されました。
寒い季節の避難生活、どのような備えが必要なのでしょうか?
北海道の場合を取材しました。
万が一の事態に備え、物品が保管されている札幌市の防災拠点倉庫です。
「多くの小中学校が避難所に指定され、そこに8割を保管している。残りの2割は、集中管理するために札幌市内2か所の倉庫で管理している」(札幌市危機管理局 三好 俊也 防災推進担当課長)
札幌市中央区の豊水倉庫には毛布や寝袋の他、アルファ米やビスケット、ゼリーや粉ミルクなどの食料や飲料、おむつ、生理用品などの生活用品を備蓄しています。
札幌市の直下型地震で避難が想定される10万8000人分の備蓄があるということです。
冬が長い北海道ならではの備えも。
北海道胆振東部地震以降、電地式のストーブを1800台に増やしました。
「冬季対策を少しずつではあるが強化している。体育館で長期間過ごすと床下からの冷気が気になる。折り畳み式のベッドを今年度末までに約1万台導入する予定」(三好 防災推進担当課長)
また感染症対策として消毒液やマスク、テント型のパーティションも備えています。
市は今後、防災拠点倉庫を移設し備蓄の拡充などを検討しています。
しかし、専門家は自治体だけに頼るのではなく、家庭でできる準備が大切と指摘します。
「北海道の場合は大きな津波が起こると本州からのいわゆる“プッシュ型支援”を受けるのに時間がかかる可能性がある。今回の能登半島地震の場合も、非常に交通が不便な場所ということがあって支援に時間がかかっている。やはり最低3日、できれば1週間ぐらいは持ちこたえるような備蓄を各家庭で考えてもらいたい」(北大地震火山研究観測センター 高橋 浩晃 教授)