“エスコンフィールド北海道”の裏側とは… 『技術者たちの熱い思い』屋根や天然芝の“秘密”公開 限定の建築ツアー実施
2023年新しい景色を見せてくれた北広島市のファイターズの本拠地・エスコンフィールド北海道。
その建築物としての魅力を体感するツアーが行われました。驚きのエスコンの秘密とは。
「エスコンフィールドのレフト側タワーイレブンの最上階にやってきました。これから建築のツアーが始まります」(八木 隆太郎 フィールドキャスター)
11月に3日間限定で行われた「エスコンフィールド建築ツアー」。17日に参加したのは、抽選で選ばれた建設や設計などに携わる20人です。
ツアーを案内するのは設計から施工まで携わったこの道のプロ。
重さ1万トンの屋根の開閉に大きな課題が…
「稼働屋根は1枚当たりの面積は、世界最大の面積です」(大林組 設計ソリューション部 伊藤 昇さん)
「駆動台車のシンクロが大変で、右側のスピードが速いと噛んでしまう。同時に左右130メートル以上離れた位置で駆動台車を動かすのが大変」(伊藤さん)
屋根を動かす両側の台車が同時に動くことで、スムーズな開閉が実現しました。
でも…これから迎える雪のシーズン。果たして雪の重みに耐えられるのでしょうか。
「エスコンフィールドは屋根に雪を貯めておき、落とさないスタイルなんですが、1.3メートルまで積もっても大丈夫な設計にしてます」(伊藤さん)
「北広島市の人口が約6万人。全員が屋根に乗っても動くことができる」(伊藤さん)
続いて向かったのはグラウンドです。
「天然芝のいい匂いがするかと思います。(芝が)やわらかいですよね」(伊藤さん)
「この地温コントロール配管を(地面に)入れないと。グラウンドがぐちゃぐちゃになってしまうので(配管コントロールを)全面配置しています」(伊藤さん)
グラウンド全体の温度を一定にする工夫がありました。さらに…
「エスコンフィールドの30分の1のモックアップ(模型)を6棟作りました。方位を合わせ、試合日に(模型の)屋根を開けました。環境を同じにして2年間、芝がちゃんと育つか実証実験を行いました」(伊藤さん)
芝の育成で欠かせない日光を取り入れるため、長きにわたる実験が行われていました。