札幌で「クマ出没を想定した訓練」― 北海道や猟友会の参加 “マニュアル”をつくり対策強化へ
北海道でクマの目撃件数が過去最多となる中、札幌市で初めて道などの関係機関が集まり市街地にクマが出没したという想定で訓練が行われました。
「銃カバーをはずしてください」(ハンター)
ハンターが取り出したのは模型の猟銃。
これから、山に入りクマを追跡します。
クマの出没が相次ぐ道内。
道警によりますと、2023年の目撃件数は10月15日現在で3400件あまりで、過去最多だった2022年を大幅に上回っています。
2023年は猛暑で山ではクマのエサとなるドングリや山ブドウ、コクワなどが不作となっているとみられ、市街地への出没が懸念されています。
27日の訓練は、南区簾舞や藤野の住宅街で体長1.5メートルほどのクマが1週間にわたり出没を繰り返したことを想定。
国と道、札幌市が主催し札幌市ヒグマ防除隊とよばれる市から委託されたベテランハンターら35人が参加しました。
訓練ではクマが住宅街に繰り返し出没したため、危険と判断し駆除を決定。
クマを見つけたハンターが狙いを定めます。
担当者がクマの衣装を着て行った実践的な訓練。
「市街地周辺だと銃を使う条件が限られたり安全を確保する必要がある。今回のような訓練でいざという時に備える体制作りをしたい」(道の担当者)
道などは同様の訓練を道内各地で行いたいとしています。