“高病原性鳥インフルエンザ” カラスの死骸からウイルス…過去最も早い時期に確認 いったい何が 食卓への影響は
10月4日に北海道美唄市で回収された野鳥のハシブトガラス1羽の死骸から、致死率の高い「高病原性鳥インフルエンザウイルス」が検出されました。
今シーズン「高病原性鳥インフルエンザウイルス」が確認されたのは全国で初めて。記録が残る2010年以降、北海道内では最も早いケースとなりました。
昨シーズン、北海道では厚真町や千歳市の養鶏場などで「高病原性鳥インフルエンザ」を確認。
過去最多となる約151万羽が殺処分されました。
その影響を受けたのが「物価の優等生」と言われていた卵ですが、現在はどうなっているのでしょうか。札幌市手稲区のスーパー「キテネ食品館」では。
「春ごろまで続いていた品不足は解消し、今では棚に多くの卵が並んでいます。 購入制限もありません」(小出 昌範 ディレクター)
鳥インフルエンザなどの影響で、春先まで北海道内では卵不足が続きました。
さらに飼料高騰などで価格が高騰。
「ホクレン農業協同組合連合会」によりますとMサイズ1パックあたりの札幌市内の平均販売価格は、2022年1月に158.61円だったものが、2023年5月には365円と200円以上値上がりしました。
現在は生産体制が回復し、9月には321.5円と落ち着きを見せ始めています。
「卵がたくさん出ているからいいと思う」(買い物客)
「朝はいつも卵焼きか目玉焼きを作るので、絶対に卵は必要」(買い物客)
こちらの店舗では北海道産のものだけでは十分な量が確保できないため、広島県と兵庫県から卵を取り寄せ販売しているといいます。
今後はどうなっていくのでしょうか?
「北海道外からの卵を他のスーパーも置いているので、全体的に品はある。10月16日から千歳市方面の小さいサイズの卵が入荷。やっと札幌市や千歳市の卵が入荷してきそう」(キテネ食品館 中塚 誠 社長)
卵の価格が落ち着き始めた中での鳥インフルの確認。
環境省は10月11日、野鳥に対する警戒レベルを3段階の1から2に引き上げました。11日時点で野鳥の大量死の報告はなく、カラスの死骸を回収した地点の半径3km以内に、100羽以上を飼育する養鶏場もないといいます。
北海道は防疫演習や発生時の対応などを確認。
養鶏業者も野鳥や野生動物の進入防止策を徹底するなど、対策を進めています。