北海道初！サーモンの"陸上養殖"始まる 日本で減り続ける漁獲量…上川の東神楽町の地下水×エア・ウォーターが挑戦
社会
北海道で初めてサーモンの「陸上養殖」が5月30日から始まりました。
その場所に選ばれたのは、海がない上川の東神楽町。
2年後の出荷を目指しています。
5月30日、東神楽町で行われたオープニングセレモニー。
男の子：「おいしくなれ！」
招かれた子どもたちがサーモンの稚魚を水槽に移したほか、成長したサーモンにはエサやりをして式を盛り上げました。
古沢 哲也 記者：「東神楽町で初となるサーモンの陸上養殖が始まりました。水槽の中を元気に泳いでいます」
温暖化や赤潮などの被害、そして乱獲などで日本での漁獲量は減り続けています。
また漁業従事者の減少や高齢化もその一因となっています。
安定的に魚を育てる養殖へのニーズが高まっていますが、なぜ、海がない東神楽町が選ばれたのでしょうか？
エア・ウォーター 大城 優さん：「（東神楽町は）豊富な地下水が出る。養殖に対してマストな地下水がある。エア・ウォーターの本気を見せたい」
東神楽町の地下水は水中の酸素濃度が高く、水温も安定しているため、養殖に適しているといいます。
陸上養殖を始めたのは大阪に本社がある、産業ガスの大手「エア・ウォーター」です。
エア・ウォーター 豊田 喜久夫 会長：「海の見えない土地にサーモンを作りたいという思い。陸上養殖はコストがかからなくてうまくいけるんじゃないか」
自然界では大きくなるまで3年から5年かかるといわれるサーモン。
水中の酸素濃度が高い東神楽町の地下水を、エア・ウォーターの技術でさらに高い濃度にすることで、サーモンはエサをよく食べるようになり、成長が早まるといいます。
約2年後、2025年には1万2000匹の出荷を目指しています。
