「会いたいな」知床沖の遊覧船沈没事故から4年…亡き息子や行方不明の母など【戻らぬ大切な人へ】に語りかける祈りの電話ボックス「海の電話」が完成―父親「ゆっくり静かに思いを寄せられる場所」<北海道羅臼町>
4年前の知床沖の遊覧船沈没事故の乗客に、家族や友人が語りかける電話ボックスが知床の羅臼町に完成しました。
羅臼町の峯浜漁港そばの海岸に置かれた電話ボックス。
その名は「海の電話」です。
乗客乗員20人が死亡し、6人が行方不明のままになっている、4年前の知床沖での遊覧船、「KAZU I」の沈没事故。
あの日から時が止まっている家族や友人のためにつくられました。
「海の電話」は、当時、船に乗っていた息子の凛くん(当時7)と、凛くんの母親が行方不明になっている帯広市の男性と、捜索ボランティアとして多くの乗客の手がかりを見つけてきた羅臼町の漁師、桜井憲二さんが、地元住民などと2026年4月から作っていたものです。
「大切な人との悲しい別れで心の整理がつかない方々にも足を運んでもらって、何か思いを語りかけるような場所になってくれれば」(捜索ボランティア 桜井憲二さん)
11月1日に行われた完成式。
帯広市の男性が最初に電話ボックスの中へ。桜井さんも静かに見守ります。
「凛に会いたいな…きっと2人が見つからないのは、自分を悲しませないようにしてくれているんだよね」(凛くんの父親)
2人に語りかけた後、男性は…。
「ここへ来たら悲しみが消えるとか、そういうことはないんですけど、ゆっくり静かに2人のことを考えられるな、思いを寄せられるなと感じます」(凛くんの父親)
電話ボックスのそばには、「KAZU I」に乗っていた26人と同じ数のガラス玉が。
さらに、電車が大好きだった凛くんへの思いも込めて、木製のレールも敷かれました。
「やってよかったなというのが本音です。(普段は)声に出して語りかけるって難しい。癒やしになってくれたんじゃないかなと思います」(桜井さん)
ここからあなたの思いが波に乗って届きますように―。
黒電話の回線はつながっていませんが、決してあの日を忘れない、さまざまな人たちの気持ちはいつまでも、どこまでもつながっています。























