日常の買い物を北海道を応援する力に 「リージョナルマーケティング」渡部真也さん
地域を巻き込む「EZOCA」の立ち上げ戦略
――「EZOCA」を立ち上げる際、何を大切にしましたか。
「2014年のサービス開始時点で、全国的な共通ポイントカードがすでに勢いを持っていました。私たちは完全に後発組です。北海道というマーケットで勝負する中で、プラットフォームの上に何を乗せるかが重要だと考えていました。立ち上げの年に、北海道コンサドーレ札幌とのコラボの機会がありました。単純にデザインを変えるだけでは面白くないと考え、『利用額の0.5%をクラブに還元する』というモデルを作りました」
――そのモデルのポイントはどこにありましたか。
「2つあります。1つは、お客さんが買い物で貰えるポイントの権利はそのままお客さんのものだということです。もう1つは、0.5%という数字を明確にしたことです。『一部還元します』という言葉は世の中に溢れていますが、実感がないのです。0.5%と数字にすれば、1,000円の買い物で5円がクラブに行くということが明確になり、サポーターは自分の行動がクラブのためになっていると実感できます。この2つにこだわりました。最初の1年間で1万人ぐらいの人がEZOCAを作って使ってくれましたが、そのうちの半分の5,000人は初めてEZOCAを作り、初めてサツドラで買い物をしてくれた人でした。100万人を動かすキャンペーンはリソースもお金もかかりますが、これのためなら店を変えてもいいという人たちがいるなら、それを100個作れば100万人動くのではないかと考えました。そこからレバンガ北海道をはじめとするスポーツチームとの提携や、自治体と連携した取り組みに広がっていきました」
決済手数料とデータの地域循環を目指して
――現在、最も力を入れていることは何ですか。
「昨年10月に開始したキャッシュレス決済サービス『EZO Pay』です。キャッシュレス決済はユーザーには便利ですが、事業者にとっては手数料負担が経営の圧迫要因となります。『EZO Pay』では、この手数料を標準的な料率の半分程度に抑えることで、事業者の負担を低減したいと考えています。また、決済手数料をもらっている事業者側がデータを独占して広告などで稼ぐのはフェアではないと考えています。手数料を払っている事業者さんにも、ちゃんとそのデータを活用して生かしていける世界を作りたい。お金もデータも地域の中で循環して回っていける経済圏をどうにかして作りたいと取り組んでいます」
――北海道でこの事業を行う意義をどう捉えていますか。
「20代の頃は北海道から出たくて仕方ありませんでした。しかし、戻ってきて感じるのは、北海道の可処分所得の低さです。地理的要因や生活コストの高さから、自由に使えるお金が他のエリアに比べると少ない現状があります。北海道の人の可処分所得を上げることにチャレンジしたいと考えています。企業とコラボして稼ぐ力を高め、ポイント活用で生活コストを下げる。この両面からアプローチすることで、可処分所得を増やすお手伝いができるのではないかと考えています」
北海道の活性化を目指すボス達と北海道の未来と経営を楽しく真剣に語り合うUHB「#BOSSTALK」(ボストーク)。廣岡俊光キャスターがBOSSの本音に迫ります。

















