【ニュースの軌跡2025】大臣失言で辞任や備蓄米放出で大行列…“コメ価格高騰”で翻弄された1年 その後どうなった…価格は5kg4000円台で高止まり 消費者のコメ離れ止まらず 来年は?
人々を翻弄したコメの価格。
現在はどうなっているのでしょうか。
「こちらが玄米を一時保管している倉庫です。すぐ白米にして商品にするためのコメを置いている場所」(糧とく 杉山広大さん)
北海道江別市のコメ卸売業者「糧とく」です。
農家から直接仕入れたコメを精米し、スーパーやディスカウントストアなどに販売しています。
2025年は流通に異変が起きていたといいます。
「通常コメを扱っていない会社や大手商社が農家に『最終的な取引価格の2割ぐらい高い価格で買う』と提示してきた例も。客に納める量を守らねばならず、若干高くても買わざるを得ない。そのようなことが重なり、値段がどんどん高騰していった」(杉山さん)
コメ農家に対し高値での買い取りを持ちかける「青田買い」の動きがあり、価格が高騰したといいます。
仕入れ値はどれくらい上昇したのでしょうか。
「2024年比でいうと正確な数字ではないが、仕入れ価格は3~4割ぐらい高い値段になっている」(杉山さん)
コメの争奪戦に拍車がかかり、JAなどの集荷業者と卸売業者との取引価格は2024年の1.5倍以上になりました。
11月下旬のスーパーでの平均販売価格は4335円と過去最高値を更新。
それ以降、高止まりが続いています。
「炊きあがりは変わらないでしょう? 色も白いよ。うちは千葉のコメしかない」(高田 桂子さん)
札幌市厚別区の高田勉さんと桂子さん。
半年前は早朝から並んで安い随意契約の備蓄米を購入しました。
コメ価格が再び高騰している今、年金生活の2人にとっては大きな痛手です。
「スーパーで買うコメが5000円近くなると、ちょっと異常だ」(高田勉さん)
スーパーのコメには、なかなか手が出せません。
2024年まで住んでいた千葉県の農家から、送料込みで5キロ3800円ほどのコメを取り寄せています。
「3000円台になったら北海道のコメも食べてもいいと思う。北海道に住んでいるので、北海道のものを消費するのが本当は一番いいのだろうけど」(高田桂子さん)





















