【中国の渡航自粛】冬の北海道観光に影響あるのか?ホテルではすでに予約キャンセルも‥中国の直行便が運航中止に…46万人の中国人観光客の行方に市場関係者は「来なければ来ないなりに…」
日中関係の冷え込みは北海道にどのような影響を及ぼすのでしょうか。
高市首相の発言を巡り中国政府が日本への渡航自粛を呼びかけたことにより、冬の観光シーズンを前に不安が広がっています。
「11月21日から札幌市中央区の大通公園で始まる『ミュンヘン・クリスマス市』。冬の観光シーズンの準備が進んでいます」(安野陽介ディレクター)
札幌市の冬の風物詩『ミュンヘン・クリスマス市』。
鮮やかなイルミネーションとさまざまな屋台が並び、2024年には約169万人の観光客が訪れました。
本格的な冬の観光シーズンを前に、高市首相の台湾有事を巡る発言を受け、中国政府は国民に日本への渡航自粛を呼びかけました。
その影響が既に出始めています。
「数多くのキャンセルが発生した。日にちが迫っている予約に関しては軒並みキャンセル」(SAPPORO STREAM HOTEL 清水賢司宿泊支配人)
札幌市中央区の複合商業施設「ココノ ススキノ」の上層階に位置する、こちらのホテル。
ピーク時には月に約5000人の中国人観光客が宿泊するといいます。
既に50件の予約がキャンセルとなりました。
今後の影響にも気をもんでいます。
「約7割が外国人客の利用なので、その比率を見直し日本人客がもっと利用する商品を展開していかなければならない」(清水宿泊支配人)
中国の四川航空は、2026年1月から就航を予定していた新千歳空港と中国の成都を結ぶ直行便の運航をキャンセルしました。
インバウンドがよく訪れる札幌市中央区の「札幌二条市場」です。
取材に訪れた時、中国からの観光客の姿は見当たりませんでした。
「最近は台湾やマレーシア、タイなどからの観光客が多い。中国人観光客が来れば来たなりに接客するし、来なければ来ないなりに努力する」(市場で働く人)
2024年度に北海道を訪れたインバウンドは約282万7000人。
民間のシンクタンク「野村総合研究所」によりますと、渡航自粛が1年間続けば日本全体で経済損失が約1兆8000億円と試算しています。
JR北海道の綿貫泰之社長は、19日の会見で渡航自粛問題について触れました。
「影響を注視していきたい。個人での渡航客に、どう影響するか見極めたい。切符の発売枚数や、ホテルでのインバウンドの中国人比率を見ていきたい」(JR北海道 綿貫 泰之社長)
北海道経済に、どこまで影響が広がるのでしょうか。


























