「棺の中に10円玉を入れないで」札幌市が切実な呼びかけ…副葬品が火葬炉を傷めるケースが 遺骨の変色を招くことも…背景に年々増える火葬件数 1日平均40件 炉の劣化進めば市民に影響も
10円玉をはじめ、さまざまな副葬品がいま問題となっています。
金属やガラスは台車や遺骨に焼き付き、プラスチックなどは不完全燃焼を起こしやすく、有害なダイオキシンの発生も懸念されます。
火葬炉の劣化や、遺骨の変色を招くなどの問題にもなるのです。
「札幌市の条例で、棺の中に火葬や収骨の妨げになるものを入れてはいけないという決まりがある」(札幌市施設管理課 藤田 賢一 課長)
しかし、古くからの風習で棺へ副葬品を入れる習慣が根強いのも事実です。
「故人を思う気持ちを優先してもらえたら」
「使っていたものは身につけてあげたい」(いずれも北海道民)
札幌市は新たにチラシを作成し、副葬品についての周知徹底に乗り出しました。
その背景には。
「2024年度の火葬件数が約2万6400件。年間500件くらい増えている。台車にこびりつくと清掃するけど追いつかない」(札幌市施設管理課 藤田課長)
札幌市営の火葬場は、手稲区の山口斎場と清田区の里塚斎場の2か所です。
火葬件数は年々増加し、市によりますと2054年度には約3万2800件に達すると予測されています。
また、今後施設を休止して改修を行う場合、1か所のみでは火葬まで何日も待つなど影響が出る恐れがあるとしています。
そのため、火葬炉を傷める副葬品への市民の理解を深めたいというのです。
札幌市では副葬品を写真にとって納めるよう呼びかけています。


















