「東京デフリンピック」バドミントン日本代表に選ばれた札幌・北海高校3年生の森本悠生さん(18)_その挑戦の日々に密着〈北海道〉
森本悠生さん18歳。北海高校バドミントン部のエースです。
難聴のため、練習にはいつも補聴器をつけて参加しています。
東京2025デフリンピック。
4年に1度行われる聴覚障害者のスポーツの国際大会に、森本さんは日本代表として選ばれました。
デフリンピックの開催は日本では初めてです。
「まだ雰囲気とかもわからない状況なので、まずは過程を楽しんでプレーした方が力が発揮できるんじゃないかと思います」(森本さん)
2023年、ブラジルで行われた19歳以下の「デフユース」の大会では、混合ダブルスで金メダル、シングルスで銀メダルを獲得しました。
難聴の森本選手はどのようにプレーするのでしょうか。
「健常者でしたら打球音、相手が打った音で球(シャトル)を無意識に判断するんですけど、森本(選手)はその要素がないので、相手の打った瞬間の打球の角度と強さを瞬時に判断してるんだと思います」(北海高校バドミントン部顧問 伊藤健史先生)
コートの音を消してみます。
森本選手は、相手選手の打つ角度などに反応しているといいます。
札幌市で生まれ育った森本選手は、小さいときから父親にバドミントンを教えてもらっていました。
中学までは札幌市内のろう学校に通っていましたが、一般校の北海高校に進学しました。
「『北海高校で全国目指して。デフバドミントンで勝つことを目指して。一緒に学びながら頑張ろう』って、言ったと思います」(伊藤先生)
「楽しみと不安、半分半分かな。やっぱり友達と会話。コミュニケーションが取れるかちょっと不安だった」(森本さん)
高校では森本選手が持参したマイクを教師が使って授業が行われます。
「最初は会話とかしづらいのかなって結構思ってて、ちょっと不安が結構あったんですけど、いざ一緒になってみたら意外と普通に会話とかもできる」(バドミントン部の同級生)