【男性襲ったクマに新事実】4日前からつけ狙っていたか 男性が母親に相談「ナイフ持って行った方がいいかな」恐怖を感じながら新聞配達の責任感…4年前にも女性襲って死亡させた個体と判明
佐藤さんをよく知る人物の証言です。
「仕事に行くときにクマを目撃して怖いという話を3回ぐらい聞いた。目をつけられていたのか」(亡くなった佐藤さんを知る人)
佐藤さんは襲われる4日ほど前から頻繁にクマと遭遇し、身の危険を感じていたというのです。
さらに。
「事件の前日、母親に『ナイフ持って行った方がいいかな?』と話したらしい。すごく神経質できちんとしている人だから、クマが怖いというのと、新聞を配達しなければいけないという思いがあったようだ」(亡くなった佐藤さんを知る人)
恐怖を感じながら、強い責任感で新聞配達を続けた佐藤さん。
息子を亡くした佐藤さんの母親は、UHBの取材に対して「新聞配達の仕事の時間を遅らせてもよかったのではないか。痛くて、苦しかったと思う。かわいそうでならない」と胸の内を語りました。
佐藤さんを襲ったクマは、18日未明にハンターにより駆除されました。
しかし、このクマには恐ろしい前歴が。
4年前にも人を襲っていたことがわかったのです。
「国道沿いの階段を上りきった高台の山林で、遺体の一部が発見されました。付近には強い獣の臭いがしており、ヒグマに襲われた可能性が高いとみられています。」(小町麻紀カメラマン)
2021年7月、福島町で77歳の女性がクマに襲われて死亡しました。
当時、町民の間には衝撃が走りました。
「草やぶがだんだん増えてきて、クマのテリトリーが徐々に人間に近づいている」(福島町民)
DNA鑑定の結果、このクマと佐藤さんを襲って死亡させたクマの型が一致したのです。
なぜ4年の空白を経て、再び人を襲ったのでしょうか。
ウシ66頭を襲ったヒグマ「OSO18」特別対策班のリーダーを務めた藤本靖さんは。
「クマの方が強いと思ってしまうと同じような襲撃を繰り返す傾向は強い。たまたま(4年間)機会がなくて大事に至らなかった」(南知床・ヒグマ情報センター 藤本靖さん)
福島町に出されていた「ヒグマ警報」は解除されました。