【注目】北海道旭川市出身・三浦綾子の大人気小説『泥流地帯』映画化決定“十勝岳噴火の被害と復興を描く”上富良野町舞台の物語―町は2017年から映画化模索…2度の挫折を経て8年越しの実現へ
北海道上富良野町は3月7日、旭川市出身の小説家・三浦綾子さん(1922~1999)の大人気小説で、町が舞台の『泥流地帯』の実写映画化が決定したことを発表しました。
監督は、映画『パーフェクトワールド 君といる奇跡』(2018年、岩田剛典・杉咲花主演)の柴山健次監督が務め、スーパーバイザーとして、米アカデミー賞外国語映画賞を受賞した映画『おくりびと』(2008年、本木雅弘主演)の滝田洋二郎監督が参加します。
人気小説『泥流地帯』『続泥流地帯』は、144人の死者・行方不明者を出した1926年の十勝岳噴火による被害と復興を描いた物語です。
町では、2017年から映画化に向けた取り組みを始め、これまでに2度、映像制作会社と協定を結びました。しかし、コロナ禍の影響などで経営不振となり、立て続けに協定を解消。町内からは映画化に対し、否定的な声も上がるようになりました。
上富良野町の斉藤繁町長は「自然災害や紛争、ウイルス禍など様々な試練に直面するすべての皆様に、その軌跡をお届けできることを切に願っています」とコメント。
監督を務める柴山健次監督は「この物語が、このタイミングで映画化されるに至ったのは時代の要請としか考えられない。人間賛歌と呼べるこの映画の完成を、腹を括って、成し遂げようと思います」と意気込んでいます。
町によりますと、配給はアークエンタテインメントが担当し、主要キャストや撮影スケジュールなどは決定次第、改めて告知するとしています。