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【ロシアのウクライナ侵攻から3年】民間人1万2500人超犠牲・両軍30万人死亡―米ロ首脳会談の動向に北海道避難のウクライナ人「期待できない」戸惑いの声 停滞続く“北方領土問題”では元島民から期待の声も

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「何も期待できない」とマリアさん

「何も期待できない」とマリアさん

 「特に驚くべきことは、両国(アメリカとロシア)が私の母国に何も聞かずに、自分たちの条件を提示して、私の母国について語っていることです。プーチン大統領とトランプ大統領は、プーチン大統領のせいで、多くの小さな子ども、大人、年金受給者、動物が亡くなり、家屋、歴史的建造物や人々の生活が破壊され、多数の人々が土地や家を追われたことを理解していません。このような人々には、これ以上何も期待できません」(マリアさん)


 当事者であるウクライナ抜きで進む米ロの会談。ゼレンスキー大統領を「選挙なき独裁者」と批判するトランプ氏を、ウクライナの人たちはどう見ているのでしょうか。

「私利私欲なしに支援することは当たり前」とオレナさん

「私利私欲なしに支援することは当たり前」とオレナさん

 「トランプ大統領がウクライナの鉱物の50%を欲しがっていることに驚いています。私にとってはとても不思議で奇妙なことです。なぜなら支援という言葉に見返りは含まれていないからです。私にとっては私利私欲なしに支援することは当たり前のこと」(オレナさん)


 はたして停戦交渉はどう進むのか。ロシア情勢などに詳しい専門家に聞きました。

笹川平和財団上席研究員 畔蒜泰助さん

笹川平和財団上席研究員 畔蒜泰助さん

 「アメリカの優先順位はやはり今後ライバルになる中国がいるアジア。そのためにむしろロシアと良好な関係を作るんだと。ロシアの主張(ウクライナNATO非加盟など)を汲んだ和平の内容になる可能性が高い」(笹川平和財団上席研究員 畔蒜泰助さん)


 一方、戦後最悪とも言われる日ロ関係には、どのような影響があるのでしょうか。

北方墓参の様子

北方墓参の様子

 「もしアメリカがそういう形(ロシアへの制裁緩和など)で動くのであれば、日本も(ロシアへ制裁緩和などの)余地が出てくるし、その先に政治対話の再開も視野に入ってくる。平和条約交渉が始まるということは、少なくとも元島民がビザなしで、北方領土を墓参する上で必要不可欠な条件です」(畔蒜さん)


 停滞が続く北方領土問題。元島民には期待の声があがっています。

歯舞群島・勇利島出身 角鹿泰司さん

歯舞群島・勇利島出身 角鹿泰司さん

 「返還するしないは別として、ビザなし交流だけは早まるのかもしれない。北方領土は不法に占拠されている。絶対に諦めることなく後継者3世、4世に何十年何百年かかっても(返還を)ずっと言い続けないといけない」(歯舞群島・勇利島出身 角鹿泰司さん)