市民の足はどうなる?札幌圏のバス運行 12月1日から計329便【↓】と27年ぶりの運賃【↑】 札幌市は2025年度から事実上”赤字の全額補助”を検討
12月1日から札幌圏でまた路線バスが大幅に減便されます。
札幌市はバス会社の赤字を事実上「全額補助」する方向で調整していて、これがバスの減便ドミノを食い止めるのか、注目されます。
また12月1日から27年ぶりに運賃を30円値上げすることも決まっています。
札幌市内の路線バスの数は2013年度には1万便を超えていましたが、2023年度は7653便。
この10年ほどで3000便あまりが減っています。
なぜ「減便ドミノ」は止まらないのでしょうか?
「やはり運転手不足があると考えている」(北海道バス協会 井元秀樹事務局次長)
北海道バス協会によりますと、道内のバスの運転手は1993年の約8000人をピークに減り続け、2023年は約5400人と3割以上減っています。
背景には何があるのでしょうか?
「やはり賃金面とか、土日も含めた出勤があるとか、労働環境面がある」(井元秀樹事務局次長)
道内のバス運転手の2023年の平均年収は、約340万円でした。
すべての産業の全国平均よりも160万円ほど低い水準で、これが運転手離れにつながっています。
12月1日から運賃を上げることで、バス会社は運転手の年収アップを目指しますが…
「すぐに賃金アップにつながる会社もあるかもしれないし、そうじゃないかもしれない」(井元秀樹事務局次長)
人口減少や燃料費の高騰。
バス会社の経営は厳しく、最大手の北海道中央バスでさえ2024年4月から9月までの連結決算は4億3300万円の赤字です。