約15cmの隙間から3歳の女の子が転落して死亡 マンションの非常階段 建築基準法には定めなし…意外に高い子どもの身体能力 事故を防ぐためには
7月2日、札幌市豊平区のマンションで3歳の女の子が転落し死亡しました。
女の子が転落したとみられるのは非常階段で、壁の高さは約115cm。壁には幅約15cmの隙間がありました。
警察によりますと、ここから転落したとみられます。外壁の高さや隙間について、法律ではどのように定められているのでしょう。
「建築基準法では手すりの高さが1.1m以上というふうに定められているが、1.15mなのでクリアしている。今回のような隙間の幅については、建築基準法で定めがない」(札幌市 建築確認課 阿部 賢 課長)
隙間については基準が定められていないといいます。子どもの安全対策に詳しい専門家は。
「15cmの隙間の場合、3歳の子どもだと簡単にすり抜けて転落するリスクがあったのでは」(Safe Kids Japan 大野 美喜子 理事)
これから暑くなり、子どもが室外に出る機会が多くなります。
東京都が公開している動画では、一般的なベランダの手すりの高さ110cmを子どもが簡単によじ登る様子を紹介しています。小さな子でも足がかりがあれば上ってしまいます。
「子どもたちの身体能力が非常に高い。柵を乗り越えたいと思った場合には、本当に乗り越える力がある」(大野さん)
転落事故を防ぐために必要なこととは?
「子どもが窓をひとりで開けたり、ベランダにひとりで出たりしないように、子どもの手の届かない場所に補助錠を設置するなどの対策が大事」(大野さん)
周りの人が目を離さないよう、十分に注意しましょう。