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【学生の迷惑行為】女子大生名乗る2人組 北海道の牧場に無断侵入→スマホで牛を撮影…"伝染病対策で立ち入り禁止"を無視―「私たち3流大学なんで」大学や氏名明かさず 『牛の命 ひいては地域全体にダメージ』

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女子大生を名乗る2人組に侵入された牧場の注意書き(牧場からの提供)

女子大生を名乗る2人組に侵入された牧場の注意書き(牧場からの提供)

 神戸大学サークルで話題となった学生の迷惑行為。北海道の牧場でもありました。東部の十勝地方で、女子大生を名乗る2人組が車で無断侵入。牛舎の牛を撮影しました。伝染病対策で立ち入り禁止だったので、注意すると「私たち3流大学なんで」とその場をあとにしました。感染の拡大だけでなく、牛は敏感で暴れてケガをする恐れもあり、酪農家たちは怒り心頭です。

レンタカーで牛舎に横付け 車内から出てきて撮影

 牧場の経営者の男性によりますと、3月27日夕方、牧場の立ち入り禁止区域に、レンタカーの乗用車が無断で侵入。牛舎に横付けし、車内から女性2人が出てきて牛舎にいる牛の画像や動画をスマホで撮り始めました。

 その様子を見た男性の妻が注意。2人は広島の薬科を専攻する大学生だといいましたが、「3流大学なんで多分言ってもわからないですよ」などと大学名や氏名は明かさず、立ち去りました。

伝染病の脅威…2010年 口蹄疫で約30万頭殺処分

 この牧場は観光向けではありません。感染力の強い口蹄疫(こうていえき)などの家畜伝染病を防ぐため、衛生管理を徹底しています。

 居住スペースと牛舎を離したり、関係者にも出入りの際、靴のカバーをつけてもらう徹底ぶりです。

 2010年に宮崎で発生した口蹄疫では、約30万頭が殺処分され、2300億円規模の損失となりました。去年、韓国で起きていて、日本でも警戒しています。

 男性は牛の命や経営、そして地域全体にもダメージを与えかねない危険な行為だと指摘します。

 「牛は敏感な生き物。普段接している私たちも刺激を与えないようにゆっくり近づいて牛に接触している。部外者が大声やオーバーアクションすると牛が走り出したり暴れだしたりして危険。何か起きた時は損害賠償にもかかわる」(経営者の男性)

無断侵入やめて―2万以上の「いいね」

 仲間の酪農家が牧場への無断侵入をやめてとX(旧ツイッター)で呼びかけると2万以上の「いいね」がつきました。

 「私有地に許可なく入っていけないのは当然。会話やシャッター音などで牛が驚いて暴れることに繋がる可能性もあるので、同業者としてもやめてほしい」(呼びかけを投稿した酪農家)

 被害のあった牧場では行政と相談しながら、対応策を考えていきたいとしています。