ホタテ"禁輸"から2か月以上…現場から支援の「スピード感」に疑問の声も 3連休も消費拡大イベントで"串焼き"に大行列
3連休初日の11月3日、北海道産ホタテを支援する動きはこの日も。
一方で中国の禁輸が長引く中で、影響はさらに広がっています。
北海道庁赤れんが庁舎前にずらーっと並んだ人、人、人。200人以上の列の先に待っていたのは!香ばしいホタテの串焼き。食欲の秋を盛り上げます。
11月3日から3日間開催されている『赤れんがホタテ祭り』です。
中国による水産物の輸入停止で影響を受ける北海道産ホタテの消費拡大を目的に開かれています。
ホタテ1串、500円で販売され1日1000串限定です。
一方、自治体も消費拡大に懸命です。ホタテが特産のオホーツクの北海道雄武町。10月、200キロ以上離れた札幌市で販売会を開きました。
「オホーツクのホタテは大きい。だからおいしいと思う」(訪れた人)
一方、現場からは支援のスピード感に疑問の声も。長期化によって広がる影響を取材しました。
オホーツクの北海道雄武町。
中国の輸入禁止で特産のホタテが打撃を受けました。
国は9月、水産事業者へ総額1007億円の緊急支援を行うと表明。
それから2か月、ホタテの貝柱を中国に輸出していた水産加工会社です。
「(支援の詳細が)何も来ていない。困りごとの調査もないからやきもきしている。何も悪いことしていないのに被害被った。何とかしてくださいってこと」(オホーツクの水産加工会社会長)
実感できない支援…さらに心配なことが。
「今まで(ホタテの値段が)下がっても50円か100円。(これまでは)何とか出来た」(オホーツクの水産加工会社会長)
禁輸が長引くにつれてこの会社では商社に販売するホタテの値段が1キロあたり1000円ほど下がってしまいました。
年度末にかけて資金繰りが厳しくなるおそれもあるといいます。
値段の低下は将来の漁業者の暮らしにも影響します。
「(支援のスピードは)遅い。具体的なものが何もない。借金して(漁業機械に)投資している。安く売ってでも返済しないと生活が成り立たない」(漁業関係者)