【クマの駆除】「やりたくてやっているわけではない」最前線の現場を悩ませる“相次ぐ批判”「道民の安全を考慮した上で駆除は必要」道外からの批判に理解訴え
北海道内でクマの出没が急増する中、北海島東部では4年間、66頭もの牛を襲い続けたOSO18が今年7月に駆除されました。
しかし駆除したハンターや自治体に対し「なぜ殺したのか」「クマがかわいそう」「他に方法があったのではないか」といった苦情が数十件も殺到しました。
2021年度には捕獲頭数が初めて1000頭を超え、過去最多となる深刻な状況が続く一方、人命を守るための駆除に苦情が相次いでいるのが現状です。
今年7月に札幌市南区で母グマが駆除されたケースでは、札幌市に対し約650件の意見が寄せられました。
その中には「悪いことをしていないのになぜ殺すのか」「子グマを殺すな」「子グマを保護してほしい」といった苦情もありました。
実際に北海道民はどう考えているのでしょうか。
「捕獲して自然に戻すことができれば一番良いが、なかなか難しい」「人を襲うので怖い。駆除に対しての助力はある程度必要」「人間の命の方が大事。駆除しないと大変なことになる。これからどんどん被害が続出する」「危険なクマから守ってくれる人たち(ハンターなど)に対し。苦情をぶつけるのは違うと思う」(北海道民)
マチで聞く道民の意見の多くが駆除に肯定的な意見でした。
道も、駆除に対する批判的な意見は、ほとんど道外から寄せられたものとみています。
OSO18駆除に対する批判が相次いだ猟友会標茶支部の後藤勲支部長は、批判にさらされるハンターの今後について懸念しています。
「クマを獲ってそんな批判されるならハンターをやめたと。当然そうなるわけですよ。鉄砲を持たなくなってしまう。将来がどうなってしまうのか」(猟友会標茶支部 後藤勲支部長)