週間番組表

MENU CLOSE
検索

【クマの駆除】「やりたくてやっているわけではない」最前線の現場を悩ませる“相次ぐ批判”「道民の安全を考慮した上で駆除は必要」道外からの批判に理解訴え

事件・事故 社会 友だち追加

 北海道内でクマの出没が急増する中、北海島東部では4年間、66頭もの牛を襲い続けたOSO18が今年7月に駆除されました。

 しかし駆除したハンターや自治体に対し「なぜ殺したのか」「クマがかわいそう」「他に方法があったのではないか」といった苦情が数十件も殺到しました。

 2021年度には捕獲頭数が初めて1000頭を超え、過去最多となる深刻な状況が続く一方、人命を守るための駆除に苦情が相次いでいるのが現状です。

北海道・松前町で撮影されたヒグマ(10月29日 撮影:視聴者)

北海道・松前町で撮影されたヒグマ(10月29日 撮影:視聴者)

 今年7月に札幌市南区で母グマが駆除されたケースでは、札幌市に対し約650件の意見が寄せられました。

 その中には「悪いことをしていないのになぜ殺すのか」「子グマを殺すな」「子グマを保護してほしい」といった苦情もありました。

 実際に北海道民はどう考えているのでしょうか。

 「捕獲して自然に戻すことができれば一番良いが、なかなか難しい」「人を襲うので怖い。駆除に対しての助力はある程度必要」「人間の命の方が大事。駆除しないと大変なことになる。これからどんどん被害が続出する」「危険なクマから守ってくれる人たち(ハンターなど)に対し。苦情をぶつけるのは違うと思う」(北海道民)

 マチで聞く道民の意見の多くが駆除に肯定的な意見でした。

 道も、駆除に対する批判的な意見は、ほとんど道外から寄せられたものとみています。

「OSO18駆除」道外を中心に批判の声も

「OSO18駆除」道外を中心に批判の声も

 OSO18駆除に対する批判が相次いだ猟友会標茶支部の後藤勲支部長は、批判にさらされるハンターの今後について懸念しています。

「クマを獲ってそんな批判されるならハンターをやめたと。当然そうなるわけですよ。鉄砲を持たなくなってしまう。将来がどうなってしまうのか」(猟友会標茶支部 後藤勲支部長)

面白半分にクマを駆除しているわけではないと憤る地元猟友会

面白半分にクマを駆除しているわけではないと憤る地元猟友会

 高齢化が進むハンター。その養成に向けた動きも出ています。

 「銃のカバー外してください」(札幌市ヒグマ防除隊)

 ハンターが携えるのは模型の銃です。

 これは先週、札幌市南区の住宅街近くにクマが出没したとの想定で実施された訓練です。

 訓練には札幌市や北海道警のほか、市の委託を受けた射撃の高い技術などを持ったハンターからなる「札幌市ヒグマ防除隊」も参加しました。


  • みんテレ
  • 北海道チャンネル