苦境の温泉地"アイヌ×withコロナ"で誘客!LCC就航&ウポポイも追い風に…切り札は「青いマリモ」

新型コロナウイルスの影響で観光客が激減した北海道内有数の温泉地で、新たな取り組みです。苦境に立ち向かうキーワードは、アイヌ文化と「withコロナ」の融合です。
8月1日、首都圏と北海道東部を結ぶ初のLCC路線が就航した釧路。東京から観光客や帰省客157人が到着しました。
東京からの観光客:「(Q:阿寒湖は?)行ってみたいですね」
観光の起爆剤として期待が高まる中、観光客激減で苦しむ温泉地が動き出しました。
阿寒観光協会まちづくり推進機構 大西 雅之 理事長:「マチも灯が消えた状況でした。今までSARSや3.11などを経験したが『全く別次元』。いつ終わるかわからない恐ろしさを痛感している」
地元の観光協会は新型コロナウイルスの終息を願い、観光客を呼び込もうと新たなイベントをスタート。アイヌ文化と「withコロナ」を融合させたプログラムを企画しました。
阿寒観光協会まちづくり推進機構 大西 雅之 理事長:「今回のコロナは悪いカムイ(神)。アイヌは悪いカムイ(神)にも謙譲の精神をもって共に生きていく」
参加者には魔除けとしてアイヌ文様が入ったマスクを配布。さらに夜の阿寒湖遊覧では祈りのイベントも。
参加者:「気持ちがすさんでいる時代なので、一刻も早く(コロナが終息してほしい)」
普段は緑色のマリモですが…今回は特別にカプセル型の“青いマリモ”に…。医療従事者への感謝を込めて湖に浮かべました。
一方、withコロナは観光の目玉施設でも…
CGと古式舞踊を融合しアイヌ文化を発信する劇場「イコロ」。4月からは女優の夏木マリさんをナレーションに起用するなど注目を集めていましたが、新型コロナの逆風にさらされています。
入場者は7月末までで5000人と2019年の3万2000人から激減する中、担当者はウポポイ効果に望みをかけます。
阿寒アイヌ工芸協同組合 江口 紘一 統括営業部長:「(ウポポイとの)相乗効果も期待したい。アイヌ文化が少しでも浸透していくように私たちも頑張っていきたい」
生き残りを図る観光地・阿寒湖。関係者の奮闘が続く中、巻き返しが期待されています。