【ノースサファリサッポロ閉園】違法建築問題に揺れた動物園が20年の歴史に幕「動物たちには罪がない」…依然として300匹以上が残される 移動は難航も…札幌市は新たに計画書の提出を要求
「動物たちには罪がないので、子どもと最後に触れ合わさせてあげたい」
「2日前も来た。最後を見届けたいと思い家族で来た」(ともに来園者)
最終日も園内には多くの動物が残されていました。
9月5日の時点で319匹の飼育が確認されています。
園の代理人の弁護士によると、人に危害を与える恐れがあるライオンやトラなどの「特定動物」の受け入れ先の確保は難航しています。
園のホームページには「法令違反により長年支えてくださったお客様やファンの皆様のご期待を損なう結果になってしまったこと、深くお詫び申し上げます」というメッセージが記されています。
2月に発覚した、市街化調整区域での156棟もの無許可建築。
運営会社の「サクセス観光」は2029年12月までに全て撤去する方針ですが、9月18日の札幌市の立ち入り調査では、まだ118棟が残っていました。
営業最終日には園に隣接する地元町内会の代表が市役所を訪れ、違法建築物の監視強化や飼育動物の管理について陳情を行いました。
「建物より動物の方が非常に大きな問題だと感じている。速やかに問題を解決してほしいというだけ」(陳情を行った町内会関係者)
閉園を迎えた「ノースサファリサッポロ」。
関係者によりますと従業員の一斉解雇はありませんが、一定数の人員整理はあり得るということです。
飼育動物の移動先の確保や残された動物の管理に加え、従業員の雇用など課題は山積しています。
問題を先送りしてきたツケが今、重くのしかかっています。