【津波と台風情報】海だけではなく川にも近づかないで…津波の注意点とダブル台風の行方【菅井さんの天気予報 30日(水)】
(菅井貴子気象予報士が解説)午後5時40分現在
◆津波警報が発表中
北海道の太平洋側に津波警報が発表されています。
カムチャッカ付近で地震が発生したのは朝でしたが、
時間の経過とともに、道内でも津波が観測された地域が広がり、
徐々に観測値も大きくなっています。
夕方から夜にかけて満潮時刻を迎えます。
潮位が高くなる中で、津波が来ると被害が大きくなりやすいので、一層の警戒が必要です。
◆津波は50センチでも危ない
通常の波は、海の表面だけが波打ちますが、
津波は、海底にかけて海全体が動くので、巨大なエネルギーとなります。
高さ50センチでも立っていることができず流されてしまいます。
万が一、津波にのみこまれると、浮き上がることができません。
特に、岬や湾には、エネルギーが集中するため、
周囲の何倍もの高さになることがありますので、
津波警報が解除されるまで、安全な場所にいて下さい。
◆河川津波にも注意
危険なのは海だけではありません。
川にも近づかないでください。
川は海に向かって流れていきますが、
津波が発生すると川が逆流し、海から遠い流域であふれることがあるのです。
また、浸水や冠水をすると水道が逆流したりして、雑菌も繁殖しやすくなります。
濡れたものは素手でさわらないなど、後処理の際には、衛生管理にも注意をして下さい。
津波の可能性が低い地域も、新たな防災対策を見直しましょう。
情報を常にとれるようにスマホのバッテリーを常備したり、
車のガソリンは満タンを保つことも大切です。
◆きょう30日(水)の気温
日本海側は前日より5℃前後高く、暑さが厳しくなりました。
最高気温は、札幌で32.7℃、旭川で33.1℃、新十津川で33.4℃です。
津波による避難指示が出ている太平洋側は、
25℃前後で、比較的しのぎやすくなっていますが、
苫小牧は27.6℃など蒸し暑くなっていますので、
避難所での熱中症にも気を付けて下さい。