【十勝岳噴火から来年で100年】三浦綾子さん著『泥流地帯』映画化へ…度重なる挫折の中、災害と復興の歴史を描く人気小説の映画化を目指す人々の想い「上富良野の歴史をつないでいけたら」北海道
144人もの死者・行方不明者を出した十勝岳の噴火から2026年で100年。
災害と復興の歴史を風化させないよう、人気小説の映画化を目指す人々の思いとは。
「三浦綾子さんの小説『泥流地帯』が災害から100年という節目でようやく映画化の取り組みが始まりました」(浦島啓司さん)
『泥流地帯』は旭川出身の人気小説家、三浦綾子さんが泥流で家族や田畑を失った人々の復興の姿を描いた作品です。
制作費2億円を集めようと資金集めに奔走していました。
「企業もなかなか投資・協賛に関しては厳しくなってきているが、すごく企業にとってもご協力しやすい体勢を提案していただいているので社内で検討させていただいて」(サッポロビール関係者)
噴火によって山に積もった雪が溶けて発生する「融雪型火山泥流」。
最大時速100キロという猛烈なスピードで田んぼや畑を次々と飲み込んでいきました。
「噴煙の量が2021年以降増えてきていますので、熱活動が活発になってきている。我々の人生のなかで非常に噴火に遭遇する確率は高いと思います」(札幌管区気象台 向井伸夫予報官)
映画化を目指す上富良野町の浦島さんは、祖父の秀雄さんから泥流の話を耳にしたことがありました。
「少し遠く500メートルくらい先まで泥流が来たんだぞっていう話は1度だけ聞いたことはあるんですが、その後の復興の様子なんかは一度も聞いたことはありません。ここから先50年、100年つないでいくために、何をすべきか、というのを考えました」(浦島さん)