【税込み108円】コメ高騰でもコンビニで“おにぎり”値下げセール…稲作農家は経費が生活圧迫「売り上げの3~4割」 価格下落なら廃業決断する人も “減反”から“増産”への政策転換にも不安が
もし、生産するコメが5キロ2000円ほどの小売価格になったら。
「大赤字になり、生活はだいぶ厳しくなる。大きいところなら何とかできるかもしれないが、作付け面積が小さいところはやめざるを得ないと判断する人もいるのでは」(大林さん)
政府は50年以上続いた減反政策から転換し、コメの増産に舵を切ろうとしています。しかし、もろ手を挙げて歓迎というわけにはいきません。
「急に増産と言われても、施設が小さいと対応できない。今の施設ではキャパが超えてる。これ以上増やせば品質が落ちる。今いいからとコメばかり作っていると、下がった時にまともにダメージをくらう」(大林さん)
農林水産省が発表した、最新のスーパーでのコメの平均価格です。2週連続で価格が下がるのは、2024年11月以来ということでした。
5kgあたり4223円、前週から37円下がっています。
今回の調査結果には、随意契約の備蓄米は含まれていないということです。
特に注目すべきなのが…。
入札による備蓄米などを混ぜたブレンド米の価格は、前週より20円値下がりました。
銘柄米はそれを上回る25円の値下がりです。
今後の価格の見通しについて、農業経済に詳しい北海学園大学の宮入隆教授は。
小売店が安価な備蓄米を直接入手し、卸売業者が抱えている銘柄米の需要が下がりました。これにより銘柄米の価格も下がったのではないかと見ています。
ただ、あくまで今回は緊急事態だとして今後はコメの価格や安定供給のあり方を検討すべきだとしています。
政府は50年以上続いた減反政策から転換し、“コメ増産”へ舵を切ろうとしています。
農家が安心して稲作を続けられる環境が重要です。