【コンサドーレ】FK直接ゴールの田中克幸「譲ってくれました。感謝したい」”2人の高精度キッカー”がチームを今シーズン初のホーム連勝に導く…青木亮太もクロスで得点を演出し13位・藤枝に2-1で逆転勝利
<J2第10節 北海道コンサドーレ札幌2-1藤枝MYFC>
明治安田J2リーグ第10節、北海道コンサドーレ札幌(17位)は4月20日(日)、大和ハウスプレミストドーム(北海道札幌市)で、藤枝MYFC(13位)と対戦しました。
水戸ホーリーホックに1-3で敗れた前節の試合後、スターティングメンバーへの大幅なテコ入れを示唆していた岩政大樹監督(43)。
「今回は恐らく、一番悩みました」という言葉が表すように、高嶺朋樹選手(27・札幌市出身)、西野奨太選手(20・札幌市出身)、青木亮太選手(29)、スパチョーク選手(26)の4人を、それぞれ今シーズン初出場(試合開始時)となるポジションに配置しました。
試合は前半7分。藤枝のDF楠本卓海選手(29)に、コーナーキックのこぼれ球を押し込まれ先制点を献上。前節に続き、試合の立ち上がりで失点を喫してしまいます。
「試合前に『とられたらとり返せばいい。それが俺たちのサッカーだ』と伝えました」
指揮官の檄に応え、立ち込める暗雲を切り裂いたのはチームが誇る2人のキッカーでした。MF近藤友喜選手(24)がペナルティエリアのわずかに外で倒され、絶好の位置でフリーキックを獲得すると、セットされたボールの傍には、ともにキックの精度に長けた青木選手と田中克幸選手が。
コンサドーレが直近で、フリーキックから直接得点をあげたのは、2024年7月のJ1第23節vsヴィッセル神戸。ゴールネットを揺らしたのは青木選手でした。
しかし、当時と似た位置に置かれたボールから離れる青木選手。重要な場面を後輩に託します。すると、田中克幸選手の左足から放たれたボールは、相手GKの手を弾きゴールへ。「(青木選手が)譲ってくれました。感謝したい」と明かしたレフティーの、先輩からの信頼に応える今シーズン初得点。1-1で前半を折り返します。
後半9分、コンサドーレは田中克幸選手のペナルティエリアへの進入からコーナーキックを獲得します。キッカーの青木選手がスパチョーク選手へのショートコーナーから上げたクロスは、ピンポイントでFWアマドゥバカヨコ選手(29)に。ヘディングシュートが決まり、コンサドーレが勝ち越します。
その後、藤枝のクロスボールを中心とした猛攻を、肉離れから復帰を果たし2024年10月以来の公式戦出場となったボランチ・深井一希選手(30・札幌市出身)の投入や、キャプテン高嶺選手の体を張ったディフェンスでしのぎきり、コンサドーレが2-1で勝利。今シーズン初のホーム2連勝となりました。
コンサドーレは勝ち点を伸ばしたものの、第10節終了時点でのリーグ順位は17位と変動なし。しかしながら、プレーオフ圏の6位・水戸とは3ポイント差。10位のモンテディオ山形からコンサドーレまでが勝ち点12で並ぶなど、J2は混戦の様相を呈しています。
4月25日(金)の次節vsRB大宮アルディージャから、中2日~中4日の間隔で試合が行われるゴールデンウィーク期間の5連戦に入るコンサドーレ。過密日程による移動疲れなど、外敵に打ち勝ち、いかに勝ち点3を積み上げられるか。1年でのJ1復帰へ、浮上のカギを握る総力戦が始まります。