“違法建築物問題”続く「ノースサファリサッポロ」 札幌市に提出した撤去計画の内容が判明…動物の移転など具体的な記述一切なし 市民からは批判の声「にわかには信じられない」
民間の動物園「ノースサファリサッポロ」が札幌市に提出した違法建築物の撤去計画。
その内容がUHBの取材で明らかになりました。
計画には建築物の撤去や動物の移転などについて、具体的な記述が一切ありませんでした。
違法建築物が問題となっている札幌市南区の「ノースサファリサッポロ」。
開発が制限される市街化調整区域内に、20年前から無許可で飼育小屋などを建てていました。
「全ての建築物を撤去するという計画書。1~2か月で撤去が完了するものではない」(札幌市 開発指導課 坪田 修一 課長)
2月18日、運営会社の「サクセス観光」が違法建築物の撤去計画を札幌市に提出しました。
その内容がUHBの取材で見えてきました。
156棟全ての建築物を順次撤去するというものです。
しかし、関係者によると「動物の名前がひとつもなく、どの飼育小屋のことなのか全くわからない」ものだといいます。
計画書にはおおまかな建築物の名称と撤去予定時期が記されているものの、どの動物の小屋をいつまでに撤去するのかという具体的な内容は書かれていないことがわかりました。
また、全てが撤去されるのは4年後の2029年12月になる予定だということです。
さらに、飼育されている150種500匹以上の動物について関係者は「撤去に向けて一番のネックになっている、動物をどうするのか一切書いてない。『なんじゃこりゃ』という感じ」と語っています。
建築物撤去の前提となる動物の移転先や移動方法、時期などが全く記載されていないのです。
具体性が乏しく、ずさんともいえる計画書の内容に札幌市民は。
「にわかには信じられない。本来なら具体性が求められる。その計画はいかがなものか。動物たちもどうなるのか悲しい思い」(札幌市民)
「もっと綿密な計画であるべき。ちょっといい加減な雰囲気を感じる」(札幌市民)
「まじめに取り組んでいるのか、ちょっと不思議な気持ちになる」(札幌市民)
札幌市は計画書の内容を精査し、今後の対応を検討しています。