閉園危機の「ノースサファリサッポロ」 違法施設は150余りに 新たにキャンプ場の一部が市有地にはみ出す問題も…秋元札幌市長が会見「是正されない場合は監督処分」 事実上の“閉園命令”も
無許可で建物を建設し20年近く営業してきた、札幌市南区の民間の動物園「ノースサファリサッポロ」。違法状態の施設は150余りに及び、新たにキャンプ場の一部が市有地にはみ出していることも明るみに出ました。一連の問題について秋元札幌市長が会見で述べたこととは。
札幌市が事実上の閉園命令を検討している、民間の動物園「ノースサファリサッポロ」。開発が制限される市街化調整区域に飼育小屋などを無許可で建てて、20年近く営業を続けてきました。
運営会社の「サクセス観光」は、2月中旬に園内の建物や設備を撤去可能なものから対応を進め、17日の週に市に撤去計画を提出することを明らかにしました。
「『ノースサファリサッポロ』の看板はほとんどが撤去され、残されたのはこの一つだけとなりました」(水上 孝一郎 記者)
また、国道230号沿いに違法に設置されていた案内看板。
北海道開発局は撤去を求め行政指導していましたが、2月10日までに5か所中4か所が外されるなどしていました。
運営会社は残る1か所と骨組みを2月15日ごろまでに撤去する方針です。
進展がみられる一方で、新たな問題も明るみに。
「ノースサファリサッポロ」から1キロほど離れた場所にあるキャンプ場。「恐竜のいる太古の森へタイムスリップ」がコンセプトの「ジュラシックキャンプ」です。建物の一部や看板、恐竜のオブジェが、札幌市が所有する河川敷にはみ出していることが2024年8月に判明。市が撤去するよう行政指導しています。
「ノースサファリサッポロ」と、その運営会社をめぐる一連の問題。
秋元克広札幌市長は2月10日の会見で、違法状態の施設が150余りに及ぶことを明らかにしました。その上で。
「当事者から除去に向けた計画を出すと言われている。まず計画が出された中でどのように是正されるのか確認をして、それでも是正されない場合は監督処分をする」(札幌市 秋元 克広 市長)
運営会社が市に提出する撤去計画が不十分だったり、実施されない場合は除却命令を行うことを明らかにしました。撤去計画の内容が注目されます。