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”頭部”持ち帰った娘・田村瑠奈被告になぜ黙っていた?「考えても仕方がない」「警察がすぐに来ると思った」約2か月ぶり…母親・浩子被告の裁判―検察との3時間にわたる静かな応酬<ススキノ首切断事件>

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「田村一家」の裁判員裁判―浩子被告は8回目

田村浩子被告(廷内イラスト)

田村浩子被告(廷内イラスト)

 札幌市の歓楽街ススキノのホテルで男性が殺害され、親子3人が逮捕された事件。母親・田村浩子被告(62)の8回目の裁判員裁判が2月7日、札幌地裁で行われました。


 この事件は2023年7月、ススキノのホテルで男性を殺害後、首を切断し頭部を持ち去ったとして、田村瑠奈被告が殺人などの罪で、両親が殺人や死体遺棄などを手助けした罪で逮捕・起訴されたものです。

「自首するよう説得しなかったのか」検察追及

2月7日の法廷

2月7日の法廷

 去年12月12日以来、約2か月ぶりの裁判に臨んだ浩子被告。娘の瑠奈被告が自宅に被害男性の頭部を持ち帰ったのに、なぜ黙っていたのか。検察側と浩子被告のやりとりは3時間にわたりました。たんたんとした静かな応酬でした。


 「自首をするよう説得はしなかった?」(検察側)

 「警察がすぐにでも来ると思っていた」(浩子被告)

 「頭部を持って帰って来た理由が気にならなかった?」(検察側)

 「そういうレベルじゃなかった。なぜと考えても仕方がないというか」(浩子被告)

 「どう思っていた?」(検察側)

 「とてもつらいことでした」(浩子被告)

 「修被告は?」(検察側)

 「辛いことは一緒だと思っている」(浩子被告)

 「修さんも嫌だったと?」(検察側)

 「誰でも嫌だと思う」(浩子被告)

 「修さんと解決方法や対処方法を話し合おうとはしなかった?」(検察側)

 「逮捕あるのみと」(浩子被告)

「被害弁償を夫としていく」何度も涙おさえた浩子被告

修被告(左)と瑠奈被告(右)

修被告(左)と瑠奈被告(右)

 裁判長からは今後の生活を問われた。


 「家族全体として今後大変だと思うが、今後はどのように生活していくか?」(裁判長)

 「この先どんな風になるかわかりませんが、まず第一にはご家族の被害弁償を夫と共にさせていただきたい」(浩子被告)

 「それは娘・瑠奈被告の責任があるから?」(裁判長)

 浩子被告はハンカチで何度も涙をおさえ、声を震わせながら話しました。

 「これからのことは娘を支えていかなければならないと思っています。一生背負っていかなければならない、そのような思いで暮らしていくことになると思います」(浩子被告)

 次回の浩子被告の裁判は3月17日を予定しています。精神鑑定中の瑠奈被告の公判はいまだ決まっていません。


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