発がん性物質”アスベスト”の繊維「漏れ出した恐れ」―札幌市西区役所で除去工事中に…庁舎を緊急閉鎖したが7日業務再開『電子顕微鏡の結果は1~2週間判明』<北海道>
札幌市西区役所(琴似2条7丁目)の正面玄関で、発がん性物質「アスベスト」の除去工事中、アスベスト繊維が漏れだした恐れがあることわかりました。区役所は6日午後3時から緊急閉鎖されました。
札幌市によりますと、市が発注した工事業者の作業員4人が4日、区役所正面玄関の風除室パネル裏のアスベストを除去していました。
午前11時ごろ、アスベストの繊維を付着させるフィルターが付いた作業場の排気口の粉じん濃度が上昇。確認すると、排気ダクトに穴が開いていることがわかりました。業者は穴を補修し、粉じん濃度測定で問題がなくなったため、午後5時まで工事を続けました。
4日に粉じん濃度測定とは別に行っていた空気中の繊維測定の結果、すべての繊維の数が作業管理の目安を超える数値だったことが、5日午後7時ごろに判明。この状況を翌6日に確認した業者が午前9時、市に連絡し、午後3時に西区役所を緊急閉鎖する事態となりました。
6日午後1時過ぎから午後3時過ぎまで、市が空気中の繊維を屋外3か所屋内1か所で調べた結果、アスベストを含む繊維そのものの飛散は確認されませんでした。安全性に問題がないとして、7日は区役所は通常業務を再開する予定です。
一方、4日に漏れ出し、採取した繊維がアスベストかどうかは今後、電子顕微鏡で検査し、確認するとしています。
結果は1~2週間後にわかります。市は「4日~6日に西区役所に来庁した市民で、アスベストに関する健康相談があれば、西区健康・子ども課(011‐621-4241)へご連絡ください」としています。