【ススキノ首切断事件】瑠奈被告の母親「一般家庭と同じようにしつけをしたつもり」と証言「娘が18歳の時に『瑠奈は死んだ』と、あの子の魂はもういないと…」“お嬢さん”と呼び始めた理由も明かす―北海道札幌市
■被告の母親が娘について「一般家庭と同じようにしつけをしたつもりです」と証言
札幌市・ススキノのホテルで男性が殺害され、一家3人が逮捕された事件。
札幌地裁で1月29日に開かれた裁判で、被告の母親が娘について「一般家庭と同じようにしつけをしたつもりです」と証言しました。
父親・田村修被告の5回目の裁判員裁判。
黒のジャケット姿で足早に入廷しました。
この日は法廷には母親・浩子被告の姿もありました。
弁護側の証人尋問で浩子被告は…。
「一般家庭と同じようにしつけをしたつもりです」(浩子被告)
娘の瑠奈被告についてこう言及しました。
■初公判で修被告は「私は事件が起きて娘の犯行を知った」
この事件は2023年7月、札幌市・ススキノのホテルで頭部を切断された男性の遺体が見つかったものです。
罪に問われたのは札幌市に住む親子3人。
娘の瑠奈被告が殺人などの罪に、両親が殺人や死体遺棄などのほう助の罪に問われています。
起訴状などによりますと、修被告は瑠奈被告と一緒にのこぎりを購入。
事件後には自宅に頭部を隠すことを容認したほか、瑠奈被告が頭部を損壊する様子をビデオで撮影するなどしたとされています。
1月14日の初公判で修被告は…
「私は事件が起きて娘の犯行を知った」(修被告)
修被告は訴内容を否認し、無罪を主張していました。
また、1月21日の証拠調べで検察側は…。
「事件後、修被告はホルマリン購入などといった検索をしていた」(検察側)
検察側は事件後、修被告のインターネットアカウントの検索履歴に「ホルマリン購入」「大脳サイズ大きさ」など、事件にかかわるようなキーワードが残っていたことを明らかにしました。
■「今回の事件が生まれて初めて人を傷つけた」弁護側の質問に瑠奈被告の母親「はい」
そして迎えた1月29日の5回目の裁判。
法廷には証人として母親の浩子被告も出廷。
2人が法廷で顔を合わせるのは約2か月ぶりです。
「しつけについては?」(弁護側)
「一般家庭と同じようにしつけをしたつもりです」(浩子被告)
しつけについてこう証言した浩子被告。
そして、自分の娘を「お嬢さん」と呼ぶようになった理由を語りだしました。
証人として出廷した浩子被告。
小学生のときに不登校だった時期もあった瑠奈被告については…
「当時の瑠奈さんとの接し方は?」(弁護側)
「初めは家にいる間はせめて楽しくさせてあげたいと遊んだりしましたが、楽しいだけではなく学校に行くよう促さないといけないのかなと思って考えを変えた。小学校5~6年生の時に家庭教師をお願いした。高校生の時にほかの人は単位をとって卒業できたけど、娘が卒業できないことがあって『どうしてできないんだろう』と口に出してしまった。その日を境に距離をとるようになった」(浩子被告)
と述べました。
そして、今回の事件について聞かれると…
「今回の事件が生まれて初めて人を傷つけた」(弁護側)
「はい」(浩子被告)
「お嬢さんと呼び始めたのはいつから」(弁護側)
「娘が18歳の時に『瑠奈は死んだ』と、あの子の魂はもういないといった。娘から『私は誰だと思う?』と聞かれたので、いろいろな名前(シンシアなど)を言ったら、間違えた時に怒ってしまうことがあったので、これなら間違いないだろうと『お嬢さん』と呼んだ」(浩子被告)
と証言しました。
1月30日も裁判が開かれ、浩子被告への証人尋問が予定されています。