北海道を襲った2016年の連続台風から10年「あの時の記憶」“水の大切さ”語り継ぐ町職員〈新得町〉
2016年の連続台風。特に被害が大きかったのは10年前の8月31日、北海道十勝の新得町などを襲った台風10号です。
1人が死亡するなどした新得町は、職員自ら「あの時の記憶」を子どもたちに語り継いでいます。
新得小学校の授業中の一コマです。
先生役は水道担当の町職員。語っているのは「あの時」のことです。
「(当時は)蛇口を開けても水が出ませんでした」(新得町 上下水道係長 諸戸雅俊係長)
10年前の2016年8月、わずか2週間で4回、台風が相次いで北海道を襲いました。
その中でも特に被害が大きかったのは台風10号です。
全道で2人が死亡し、2人が行方不明のままです。
「JRの橋脚が完全に水の勢いで流されて、線路が宙ぶらりんの状態になっています」(中村剛大アナウンサー)
新得町でも線路の橋脚が流されたり、住宅が流されたりするなどし、1人が死亡、17戸の住宅が全壊するなどしました。
その後の被害も深刻でした。
3週間近く断水し、町民全体の約8割が水の出ない暮らしを強いられました。
あのときのことを忘れない―。
新得町は台風被害の翌年、8月31日を「しんとく節水の日」としました。
小学校での職員による授業はこの一環で、水害の記憶から「水の大切さ」を語り継いでいます。
授業の中では給水体験も…。
「めちゃくちゃ重いです」
「4リットルの袋でも重くて、あのときの親はもっと重いものを持っていたのですごい。歯磨きのときなどに、水を出しっぱなしにしないように心がけようと思いました」(いずれも児童)
町によりますと、2025年の町民1人当たりの1日の水使用量は約195リットル。
全国より3割少なく、町民の「節水意識」の高さが表れているとみられます。
暮らしに欠かせない水が、当たり前のように使えなくなる災害。
いざというときのために水を蓄えておくだけでなく、日ごろから少ない水で暮らす「心の準備」をしておく大切さを、被災地が、被災者が教えてくれています。






















