【クマ冬眠しない可能性も】出没相次ぐ札幌市西区…1週間で計5頭が箱わなにかかり駆除も油断禁物?「去年の豊作で個体数増えている」今年の“ドングリ凶作”は冬眠にも影響か<北海道>
このクマを含め札幌市西区の西野地区では9日から14日にかけて、合わせて5頭が箱わなにかかり駆除される異常事態に。
札幌市によりますと、14日に駆除された親子のクマは、9月26日、西区の公園で男性を襲ったクマとサイズが似ていることから、外部機関にDNA鑑定の依頼をしているという事です。
札幌市西区では、ヒグマ警報が出された9月26日以降も、市街地での目撃が後をたたない状況が続いています。
その翌日には山の手の住宅近くで、クマがクリを食べるなど、1時間ほど居座りました。
札幌市が箱わなを設置するなど対策を進めていた中で、5頭のクマが駆除されましたが、今後、クマの出没は少なくなるのでしょうか。
北海道猟友会 札幌支部のヒグマ防除隊 玉木隊長は、今後も注意が必要だといいます。
「昨年は、今年と違ってドングリが豊作だったので、たくさん生まれた子グマを連れた母グマは、もうどうしても餌が足りなくなれば、冬を越すために、(山から)溢れ出てきたクマたちの数も多い」(ヒグマ防除隊 玉木康雄隊長)
エサとなるドングリが山にほとんどないこの異例の事態は、クマの冬眠にも影響が出る恐れがあると言います。
「クマがですね、今年は十分皮下脂肪を蓄えられずに冬眠するってことになると、眠りも浅くなって、途中で起き出してくる。いわゆる『穴持たず』って言われるようなクマになります」(玉木隊長)
異例のクマ出没となっている今年。
引き続き、暗い時間に外を出歩かないなど、注意が必要です。