【公園のチューリップ荒らしはシカだった！】色鮮やかな花壇が無残な姿に…開花した花や茎をエゾシカたちがすっかり完食…困惑する市は柵を設置するなど対策検討＜北海道・釧路市＞

　各地で見ごろを迎えている春の花、チューリップが受難です。

　北海道釧路市の公園ではシカに食べられる被害が相次ぎ、関係者が頭を悩ませています。

数本のチューリップだけが残っている花壇

　「公園にはこの時期色とりどりの花が咲きますが、こちらの花壇にはシカのような足跡があり食い荒らされ、花はほとんど残っていません」（沼田海征記者）

　茎や葉が食いちぎられたチューリップ。釧路市鳥取の鳥取10号公園です。

以前の花壇には鮮やかなチューリップが（提供：釧路市公園緑化協会）

　2023年、花壇には色鮮やかなチューリップが咲き誇っていました。

　しかし2025年は、4月の芽が出るタイミングから千本のうち約9割が被害に。

シカの食害が深刻

　その原因は…シカです。

　2023年度、釧路、根室、十勝の北海道東部地域で31万頭と推測され、食害は深刻です。

茎や葉が食いちぎられたチューリップ

　公園を管理する釧路市公園緑化協会によりますと、この公園でチューリップがシカに食べられるのは初めてだということです。

　「去年までは無事に花をきれいに見ることができていたんですけど、今年はこれだけやられてしまってすごく残念です」（釧路市公園緑化協会 水口敏成さん）

　花壇には発芽が遅かったチューリップだけがわずかに残されていました。

　「刈ったのかなと思いました。シカも必死なのかな」（釧路市民）

シカに食べられ跡形もなくなった花壇

　シカによるチューリップの被害は別の公園でも…。

　「幣舞橋にほど近い幣舞公園でもチューリップがシカに食べられ、跡形もないです」（沼田記者）

以前は像の周りにチューリップが咲いていた

　天使の像の周りを始め500本のチューリップが咲く幣舞公園。

　2025年はシカが完食し「全滅」してしまいました。

シカ被害への対策が求められる

　緑化協会によりますと、市内で300本以上チューリップを植えた公園は5か所ありますが、そのうち2か所が被害に。

　残り2か所にはネットなどがあり被害がないことから、関係者は、今後柵を設置するか、別の花を植えるかなど対策を協議するとしています。