【川に転落し4歳男児死亡】“約250メートル”流されたか…釣りに来た親子3人に悲劇『川との境目』見分けにくい現場_子ども被害の水難事故の約3割は陸上にいても発生 事故を防ぐためには〈北海道上富良野町〉
雪解け時期を迎え、水かさが増した流れの速い川で幼い命が奪われました。
流れの速い川で4歳男児が死亡
5月11日午後3時40分ごろ、北海道上富良野町のベベルイ川で、父親と兄と3人で来ていたキャドバリー岳エドモンドちゃん(4)が行方不明に。
周辺を捜索したところ、水路でつながった農業用水を貯める池に岳エドモンドちゃんが浮いているのが見つかりました。
父親が飛び込み救い上げましたが、搬送先の病院で死亡が確認されました。
「日曜日に親子連れで釣りをしに来ているんだなと見ていた。ここでニジマスが釣れると聞いていろいろな所から(釣りに)来ている」(親子を目撃した男性)
休日に自宅近くの川の縁におりて釣りをしていたという3人の親子。
岳エドモンドちゃんは誤って川に転落し、約250メートル下流まで流されたとみられています。
当時、ライフジャケットは身に着けていたということです。
事故現場の状況は―
現場を見てみると…。
「死亡した男の子はこの付近から川に落ちたとみられています。現場は土手と川の境目が非常に分かりにくい状況です」(古沢哲也記者)
息子の姿を見失った当時の状況について父親は。
「さおを振った時に子どもの姿が見えなくなった。水に落ちたことも気付かなかった」
幼い命が失われた痛ましい事故。
警察が当時の状況を調べています。
子どもを守るために気を付けるべきこととは?
水難事故は「海」のイメージが強いですが、2003年から2023年までの警察庁の資料を元に河川財団が調べたデータでは、中学生以下の子どもの水難死亡事故の現場は、海は約2割にとどまり、約6割が河川や湖や沼などにのぼっています。
川で被害にあった子どもは、川の中で水遊びや遊泳中だったのが約6割ですが、陸上で遊んだり歩いたりしていて転落したケースが約3割ありました。水の中にいなくても近くに大人がいても油断はできません。
事故にあわないためにどうしたらいいのか。河川財団の菅原一成さんは、3つ心構えをあげます。
・川のふちから3~5メートルは転落しないよう要注意
・水に入る際は、万が一に備え大人が川下に立つ
・ライフジャケット着用を心がける
気温があがりこれから水辺に行く機会が増えますが、十分にご注意ください。