【コンサドーレ】高嶺朋樹「もう本当に勝たなきゃ上はない」”体調不良・退場・強風”度重なる試練に打ち勝てず…試合立ち上がりの失点は「チームが抱える大きな課題」水戸にアウェイで1-3敗戦
<J2第9節 北海道コンサドーレ札幌1-3水戸ホーリーホック>

vs水戸戦にフル出場したキャプテンのMF高嶺朋樹選手(提供 北海道コンサドーレ札幌)
明治安田J2リーグ第9節、北海道コンサドーレ札幌(16位)は4月12日(土)、ケーズデンキスタジアム水戸(茨城県水戸市)で、水戸ホーリーホック(15位)と対戦しました。
アウェイの地での一戦ながら、札幌ゴール裏のチケットは完売。待望のホーム初勝利をあげた前節の勢いそのままに、大挙した約1,000人のサポーターへ連勝を届けたいコンサドーレでしたが、試合前からアクシデントに見舞われます。
DF家泉怜依選手(25)が体調不良で出場を回避。ここ5試合、センターバックのポジションでスタメン出場し、守備陣を牽引してきたディフェンスリーダーを欠いて、この試合に臨みます。
前半4分、水戸のMF山本隼大選手(22)に密集をドリブル突破されると、ボールを受けたFW奥田晃也選手(30)に決められ、早々に先制を許します。
岩政大樹監督(43)も「チームが抱えている大きな課題」と頭を抱える試合立ち上がりの失点。前半15分までに許した失点は、前節までの直近5試合で3ゴール。この試合でも問題点を露呈するかたちとなりました。
それでも前半23分、負傷の影響で第2節以来のスタメン出場となったMF田中克幸選手(23)が蹴ったコーナーキックのこぼれ球をMF近藤友喜選手(24)が押し込み、同点に追いつきます。

立ち上がりの失点を「チームが抱える大きな課題」と話した岩政大樹監督(提供:北海道コンサドーレ札幌)
しかし、直後の前半25分。DF馬場晴也選手(23)のタックルが危険なプレーと見做され、一発退場に。このタックルについて、元日本代表DFの指揮官は「カードに相当するかは別にして、あのタイミングであのように飛び込んで、(レフェリーからの)見え方としてレッドになってもおかしくないと僕は感じました。そういう判定をされてしまうようなプレーをした時点で、よいプレーではなかった」とコメント。10人での戦いを余儀なくされ、引き戻しかけた流れを相手チームに渡してしまいます。
もう一つコンサドーレを苦しめたのはケーズデンキスタジアム水戸特有の強い風でした。サイドチェンジやロングボールといった攻撃パターンを封じられると、前半アディショナルタイムには、守備陣が風に煽られたロングボールの目測を誤り、失点。水戸にホームの利を活かされ、1-2と勝ち越されてしまいます。
同点に追いつきたい後半、早い時間帯から積極的な選手交代で攻撃の活性化を図りますが、数的不利の劣勢を跳ね返せず。後半はシュートを放つことができませんでした(試合通じて3本)。
後半21分には痛恨の3失点目を喫し、1-3で敗戦。この試合の終了時点でJ2リーグワーストタイとなる16失点のコンサドーレ。キャプテンの高嶺朋樹選手(27・札幌市出身)は「チームではなく、自分たち個人個人の問題。一人ひとりが改善していかなきゃいけない」とディフェンス面の課題の早期克服を促すとともに、「勝てば、まだ上位に行けるような可能性を残せる大事なゲームだった。連敗は必ず避けなきゃいけないし、もう本当に勝たなきゃ、上はない」とチームの現状に危機感を募らせました。