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【バレーボール】北の大地から、二つの才能が全国へ――U16日本代表、札幌大谷中同級生が挑むジュニアオリンピックカップ「歴史を変える」戦い

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悔しさを糧にチームを牽引するキャプテン・小西出隼翔の「リベンジ」

JOC北海道選抜 男子 前列左から松井、戸松、佐藤、小西出 後列左から元沢、清水、幸村、原田、岩崎

 井上と同じく、男子U16日本代表として国際舞台を経験した小西出隼翔。彼もまた、12月のJOCで北海道中学選抜チームのキャプテンとして、チームを初の全国優勝へと導くべく燃えている。8月、札幌大谷中として挑んだ最後の全国中体連決勝トーナメント。彼は発熱による体調不良で、不完全燃焼のまま大会を終えることになった。「自分が情けないプレーで終わってしまってすごく悔しい全中」中学生として最後の全国大会で味わった苦い記憶は、JOCでのリベンジへの強い原動力となっている。

 北海道選抜の「キャプテン」という重責は、彼を大きく成長させた。「みんなに声をかけることが多くなったりして、コーチングし合ったり、自分のまだ足りないところを補ったりできていることが、自分の成長にもなって周りの成長にも繋がっているのかなと思います」チームをまとめる中で、自身の課題と向き合い、仲間と共に高め合う。その過程こそが確かなリーダーへと成長させている。

 担任の朝倉先生は、普段の小西出について「すごく面白くて、みんなから慕われているし、凄いものを持っているのに表には出さない。でもコートに立つと豹変する。だからいいんじゃないかな」と語る。コートに立てば、普段の彼からは想像できないほど、真剣な眼差しに変わる。

 中学卒業後は共に札幌大谷高校への進学を希望している井上と小西出。彼らは将来の北海道の高校バレーボール界を盛り上げる存在としてもすでに大きな注目を集めている。

 中学生として最後の大会、全国中体連で成しえなかった全国制覇への強い思いが、二人の原動力となっている。今年の北海道選抜チームについて、北海道選抜選手団の家近滉一コーチは、「チーム作りはこれから」としながらも、「選手個々の能力はすごく高い。将来プロでプレーする選手が何人か出てくるのでは」と手応えを口にする。過去に北海道勢の優勝は一度も無い。北海道バレーボール界の歴史に新たな1ページを刻む挑戦は、単なる勝利以上の、未来への可能性を秘めている。




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