「東京デフリンピック」バドミントン日本代表に選ばれた札幌・北海高校3年生の森本悠生さん(18)_その挑戦の日々に密着〈北海道〉

クラスメイトとチャーハン作りに励む森本選手
7月、北海高校の文化祭で森本選手のクラスはチャーハンの店を企画しました。
まわりが騒がしいと声が聞き取りにくくなるといいます。
「出来た?」「もうちょっと」「もうちょっと?」「大丈夫そう?」「うん」「頑張って」(同級生と森本さんのやり取り)
「やばいっす、暑い。チャンピオン、さすがです」(バドミントン部の同級生)

北海道バドミントン選手権の「一般の部」にエントリー
8月、森本選手は函館市で開かれた「北海道バドミントン選手権」に出場しました。
エントリーしたのは「高校の部」ではなく「一般の部」。
世界各国の大人の選手と対戦する、デフリンピックの前哨戦です。
ダブルスは1回戦で敗退し、悔しい思いをしました。

伊藤先生はホワイトボードでアドバイス
シングルス1回戦。相手はプロチーム所属の社会人。
2023年、練習試合で対戦したときには歯が立ちませんでした。
インターバル。騒がしい会場でのコミュニケーションにはホワイトボードを使います。
「ドロップが効く」
このアドバイスに従って、21点目をドロップで決め切って第1ゲームを先取しました。
第2ゲームは接戦でゲームを落とすも(19対21)、第3ゲームは点差を広げて初戦を突破しました(21対15)。

試合後に対戦相手からのアドバイスを聞く森本選手
次の相手は北翔大学の選手。
序盤から相手にペースを握られ、第1ゲームは8対21。
第2ゲームも17対21で一歩及ばず、2回戦で敗退となりました。
「アドバイスを(もらってきて)」(伊藤先生)
試合後、森本選手は対戦相手のもとへ。
「高校生らしく元気よくできればもっといい結果につながると思うから、これからも頑張ってください」(対戦相手)

デフリンピックへ向けての思いを話す森本選手
「東京デフリンピックまであと3か月しかないので、残りの期間を1日1日大切にしながらまた練習を頑張っていきたいと思います」(森本さん)
デフリンピックでは補聴器を外すことがルールです。
高校に戻って補聴器なしの練習が始まりました。
シャトルの音がしないコート。
森本選手はより相手の動きに集中します。