【ファイターズ】“新庄監督”との師弟関係が崩れかけた?森本稀哲コーチが明かす…「3塁コーチ外された事件」の真相
“約2週間”外された3塁コーチ…そのときの心境は

選手を指導する森本コーチ
――そんな中、森本コーチは3塁コーチを外れた時期がありましたね。
※森本コーチは2024年7月10日の埼玉西武ライオンズ戦から3塁コーチを外れ、新庄監督は理由について、前日の試合で走塁指示に問題があったと明かしました。その後、7月26日のライオンズ戦から復帰しました。
「試合中ですからね、『明日から外すから』って。人によっては『じゃあ、ユニホームを脱ぎます』ということも、ありえる突きつけ方。でも、それは人生において良くないと思って」
――そこまで話がいくんですね。
「もちろんですよ。何年しかやっていないコーチに突っ張るものは持っていないかった。勉強しないといけないと思わされたし。めちゃくちゃ悔しかったけど、あれでボスとの絆がさらに深まった気がしています。それは今までの先輩後輩の間柄じゃなく、監督とコーチの間柄が深まった」
――外されてから戻る時のやりとりは、どんな話を?
「ドライですよ。『今日から稀哲、3塁コーチに戻って』って」
――どう思いました?
「『やっぱり、俺が好きなんだな』って思いました。だけど、外された時にちょっとでも嫌な態度をとっていたら、ボスは僕の事をファームに行かせて、誰かを呼ぶ覚悟をしていたと思う。でも、そんな態度はしなかったし、しようとも思いませんでした」
「まだ勝負師の目を」CS敗退で信じた新庄監督の続投
――新庄監督は続投するのか分からない時期がありました。僕たちのように報道で知るよりも、森本コーチには先に話があったと思いますが。
「わかっていないよ! あるわけがない! どんな思いで秋季練習していたと思っているの(笑) でも、ボスがCSで負けたベンチの表情を見ていたら、まだ勝負師の目をしていたから、その目が秋季練習のぼくに火をつけていたんですよ。やるでしょ!?って(笑)」
――まだ春季キャンプは2日しか経っていないけど、新庄監督は動いていない印象があります。
「球場来ているの?(笑) 僕らも見ていない」
――これまでは積極的に選手に声をかけて、コーチとコミュニケーションとっていた。コーチとの信頼関係、選手との信頼関係ができてきて、強いチームになってきた印象があります。
「でも、ミーティングでポロッと『ケガ人は出さないでくれ』と言ったんです。この一言ってコーチからすると難しい、ドキッとする」
――練習をここまでやりたいけど、これ以上やったらケガしちゃうかも…と、そこをストップするのがコーチの仕事ですからね。その線引きは難しい。
「山口アタル選手(25)が初めて一軍に来ていて、本当は一番やらなければいけない選手だけど、足が万全ではない。(2023年に左膝前十字靭帯の再々建手術) コーチとして考えさせられる」
――僕らの時代は、とことんやりこんで技術は身に付けるものでしたね。
「そうだね。『ケガ人出さないでくれ』とポロッといわれるとスキルアップになる。ボスは凄いですよ」