週間番組表

検索

「データが全てではない」――ブルージェイズ加藤豪将が語る、選手の判断を支え、自信を持って打席に入るためのデータ活用

野球 友だち追加

 トロント・ブルージェイズでアナリストを務める加藤豪将さんが、元北海道日本ハムファイターズの谷口雄也さんのYouTubeチャンネル「谷口きゅんのVideo Podcast」に出演し、メジャーリーグでのデータ活用と評価について語りました。

 加藤さんは、岡本和真のゲームプランニングにも携わっています。相手投手のデータをまとめ、打席に入る選手が準備するための材料を提供する仕事です。岡本について意外に感じたのは、データを求める姿勢でした。「僕のイメージだったら、日本人の選手ってあまりデータに馴染みがないのかなと思ったんですけど、僕の中ではチームの中でも1番データが欲しいっていう選手で」と振り返ります。

 ただし、数多くのデータを一度に渡すのではなく、投手の全体像をつかむための材料として提示します。選手がその中から必要なものを選び、自分の打席に生かすといいます。「例えば、僕が10個のデータを出して、多分そのうち1個か2個しか使ってないんですけど、その10個を使ってピッチャーの全体図を作るという形で打席に入っていると思います」

 データについては、「データとしては、ほとんど同じものが出ている。ホークアイっていうデータトラッキングのカメラが日本にも全球団入って。そのデータで全部動いている」と説明しました。一方、そのデータをどう活用するかについては、日本だけでなくアメリカでも、十分に活用できていないチームがあるといいます。

谷口雄也さん

 「ブルージェイズもまだまだ伸びしろがあると思いますが、データというものがどんどん増えているんですよね。選手がそれについていけないというとこまで伸びているので、僕みたいなアナリストとかが、それを消化できるように選手に提供するという仕事が大事になっているかなと思っていて。データ自体はMLBもNPBも同じくらいあるんですけど、どうやって使うかっていうのが両リーグまだしっかりできてないなと思っていて。そこが難しいですよね」と課題を挙げました。さらに、「どうやって選手が試合に入る時に、自信持って入れるかというのが大事」と語りました。

 谷口さんは、「いいものは選手がプレーするために後押ししてあげられる。判断材料でもあるよというのと、もしかしたらアマチュア選手もそうかもしれないですけど、データに囚われすぎて、『自分の良さって何だっけ』が一つと、自分の感性を強く持ってる人が、その客観的に見たものがデータとしてある中で、チームとして消化していかなきゃいけない。これは難しい」と指摘しました。

 これに対し、加藤さんは「新しいツールが出てきたらどうやって使うか。データやAIをどうやって使うか。いろんな企業で問題になっていますが、野球も一緒だと思うんですよね。いろんなものが出てきて、これをブルージェイズとしてどう使っていくかというのが、難しいってとこだと思います」と話しました。

「谷口きゅんのVideo Podcast」収録の様子

 データが示す傾向と、選手が実際に感じるものが、いつも同じとは限りません。加藤さんは、データ上の正解が明確でも、打席で決断するのは選手だと話します。「どんなにデータが良くても、どんなにこっちが正解でも、選手が『いや、俺はこっちで行く』って言ったら、そっちの方が絶対に正解だと僕は思うんですよね」と述べ、「僕が選手時代でも、いろんなツールがありますよね。映像を見たり、データを見たり、コーチからアドバイスをもらったり、選手からアドバイスもらったり。結局自分がそれを聞いて、自分がいきたい道が正解だと思うんですよね。そっちの方が僕は成功してきたと思うんですよ。データが全てではないので、それをツールとして使うって感じだけですよね」と語りました。

 データは、選手の評価にも活用されています。打撃では本塁打などの結果が分かりやすい一方、守備や走塁の貢献は、以前は数字で評価しにくい面がありました。加藤さんは近年、守備の貢献を得点価値に結びつけて評価する方法が進んでいると説明します。

 例に挙げたのは捕手のフレーミングです。ストライクゾーンの際どい球を、ストライクと判定してもらいやすくする捕球技術で、「5球それをしたら1点の価値がある」と、失点を防ぐ貢献も数値で捉えられるようになってきたといいます。

 守備や走塁で貢献する選手も、データによって評価しやすくなっています。「センターの五十幡選手だったり、ソフトバンクの周東選手だったり、内野だったら山縣選手だったり、そういう選手が評価しやすくなってきて。データ=パワーみたいなイメージがあると思うんですけど。バットスイングとか球速とか。でも逆にそういう守備とかの選手の方が評価が高くなってきていますね、メジャーでも」

 谷口さんは「点を取らないと勝てないというのが野球の大前提のルールの中で、攻撃と守備。どれだけ失点を防げたかっていう人に対しても、ちゃんと評価できる判断材料がたくさんありますというところですね」と、守備の貢献も評価できるデータの意義を指摘しました。




  • 夢応援塾
  • VOLLEYBALL TIME