【コンサドーレ】「不屈の男」深井一希、コンサドーレ13年の軌跡と新たな挑戦「サッカーを通して本当にいろいろ成長させてもらったので、本当やっていてよかった」
リーグ最終戦を3対0の快勝で締めくくった北海道コンサドーレ札幌。しかし、この勝利は単なる白星以上の特別な意味がありました。大和ハウスプレミストドームにあふれ返る背番号8、クラブ一筋13年、札幌出身、深井一希選手の現役ラストマッチです。

引退発表会見時の深井選手(2025年9月)
今年9月、深井一希選手は現役引退を発表しました。
(深井選手)「今シーズンをもって現役生活を終える決断をしました。膝の痛みが強くて、耐えきることがもう厳しくなってきたっていうのと、精神的にもそれに疲れ切ってしまったっていうのが大きな理由です」

プロ1年目の深井選手(2013年)
深井選手は、高校時代から世代別日本代表に選出され、将来を嘱望される存在でした。未来は明るいはずでした。入団当初のインタビューでは、若き深井選手の素顔が垣間見えました。
――好きな食べ物って何かありますか。
(深井選手)「焼肉っすね。カルビーっす。俺でもあんまり何がカルビーとかわかんないんですよね。多分、全部美味しいっす。
――最終的な目標っていうのは
(深井選手)「最終的には海外でプレーしたいっす」

深井
しかし、深井選手に数々の大怪我が襲い掛かります。
――自身の膝について
(深井選手)「さすがに苦労させすぎだろっていう。何て言ったらいいかわかんないすけど、それを含めて僕の足ですし」
怪我の度に幾度もはい上がり続け、その不屈の精神から「不屈の男」という異名がつけられました。
コンサドーレが最もタイトルに近づいた2019年のルヴァンカップ決勝。1点ビハインドの後半終了間際、チームを窮地から救ったのは、決して諦めることをしなかった深井選手でした。
(深井選手)「どんな状況でも諦めなければ奇跡が起こるっていうのを、自分のゴールで体現できたっていうのはサッカーを続けてきてよかったなっていうシーンでした」
(サポーター)「北海道を乗せたゴールだったかなと思います。(深井選手は)一言で言うと北海道の誇りです。僕にとっても応援できたことが誇りです」

11月30日のスターティングイレブン
そして、11月30日のシーズン最終節。
(サポーター)「いよいよこの日が来てしまったなというような、来て欲しくなかったような」「これで終わりかっていう寂しい気持ちがあります」
いつしか復活の象徴となった深井選手。かみしめるように現役最後のピッチを走り続けました。
(深井選手)「こんなに幸せな時間ってあるのかなっていうくらい幸せでしたし、苦しい怪我が多かった中で、僕にたくさんのエネルギーを与えてくれたので、サポーターへの気持ち、思いっていうのがとにかく強かったなと思います」

インタビューを受ける深井選手
そして迎えた終わりの時。サッカーをやっていなければ、これほど苦しむことはなかったかも知れない。
――サッカーやっていて良かったと思いますか
(深井選手)「はい、それはもう間違いなく思いますね。サッカーを通して本当にいろいろ成長させてもらったので、本当やっていてよかったなと思いますね」

スタジオの柴田祐里菜アナウンサー
(柴田祐里菜アナ)
本当にたくさんの方に勇気と希望を与えてくれる存在でした。小学4年生から22年間コンサドーレでプレーしてきた深井選手ですけれど、これからもコンサドーレに残って子供たちを教えていくという事です。深井選手、本当に現役生活お疲れ様でした。これからの深井選手も心から応援しています。
――UHB「いっとこ!みんテレ」毎週土曜10:25~(北海道ローカル)










