プールで熱中症? 脱水症? 灼熱のプールサイドだけじゃない 冷たいプールの中でも"要注意"なこととは? 合計65℃に注目
7月26日の札幌の最高気温は32.7℃。うだるような暑さの中プールで涼みたい家庭も多いのではないでしょうか?しかし、プールでも熱中症の危険は潜んでいました。
26日からほとんどの小中学校で夏休みがスタート。子どもを持つ親に夏休みの予定を聞いてみると…
札幌市民:「手稲の方のプールにも行きたいなと」
札幌市民:「(ていねプールが)ママ友の中でも話題に上がります。家族で行きたい。(Q:プールに行くと)テンションが違う」
7月15日から8月末まで期間限定でオープンしたていねプールは敷地面積が北海道内最大級の屋外プールです。
■プールでも熱中症

流れるプールや波のプールが人気
全長250メートルの流れるプールや次々と波が押し寄せる波のプールが大人気です。プールで遊べば暑さも紛らわせるとにぎわっていますが、そこには熱中症の危険が潜んでいました。
市民:「歩いているときにすごい地面が熱いので、そこが気になった」
子ども「(Q:裸足だけど熱くない?)熱いです。とっても熱いです」
プールは冷たくても、プールサイドは灼熱状態。大人よりも子どもはさらに注意が必要です。
これは身長170センチの大人と身長120センチの子どもの気温を比べたものです。

大人と子どもでは約7度の気温差
サーモカメラで見てみるとその差は一目瞭然。大人の胸のあたりは31.1度ですが、子どもは38.2度と約7度も違うことがわかりました。
地面からの照り返しで、子供の方が身長が低いため地面からの照り返しの影響を受けやすいのです。
市民:「(子どもは)べしゃべしゃだったのにすぐ一瞬で乾いてる。子どもの方が暑いんじゃない」
熱中症の危険性が高い子供のためにも日陰で休む時間が必要です。
■テントの中は温室状態

日よけのテントも注意が必要
福岡 百 記者:「日差しを避けるためのこちらの簡易テントですが、使い方次第では注意が必要です」
テントの持ち込みができるていねプールでは、日差しを避けたり、着替えのためにテントを使う人が多くいます。しかし…
ていねプール 日戸 雄介さん:「締め切った空間になりますと、熱中症のリスクにもなりますし、中にお子様だけを残して遊びに行かないようお願いしています」
実際にテントを借りて、気温を計ってみると、入り口を開けている状態の気温は約28度だったのに対して、10分間締め切った後では約34度と6度近く気温が上がっていることがわかりました。
■水中で熱中症?

水中で脱水・体温上昇も
ならば、水の中にいれば安心というわけでもありません。
冷たいプールに入っていても熱中症に陥る可能性がありました。
北翔大学 生涯スポーツ学部の花井篤子教授によりますと、水中でも知らず知らずに汗をかくことで「発汗による脱水」の危険があります。
また陸上では汗をかくことによる気化熱で体温が下がりますが、水中だと汗をかいても気化熱が作用せず「体温の上昇」の危険があるということです。

プールでの熱中症を防ぐには
主な対策は以下の3点です。注意しましょう。
■30分~1時間ごとに休憩する
■こまめな水分補給
■気温+水温=65℃以上は適さない